昨年度王者として挑む今季のルヴァンカップ初戦は、敵地湘南でアウェイゴールも奪えず3失点で完敗
2017年のルヴァンカップで悲願の初タイトルを獲得したセレッソ大阪。今シーズンはディフェンディングチャンピオンとして挑む大会です。今季ACLに出場の4チーム(セレッソ・川崎・柏・鹿島)は準々決勝からの登場ですので、今回の試合がルヴァンカップとしては初めての試合、対戦相手は湘南ベルマーレとなりました。
昨シーズンの決勝の記事
代表ウィークでリーグ戦はお休み。水曜日に第1戦、日曜日に第2戦を戦い、2戦合計のスコアにアウェイゴール数も考慮して勝敗が決するノックアウト制の決勝トーナメント。昨シーズンはノックアウトステージという呼び方でしたが、今シーズンはプライムステージという呼び方になっているようです。
直近のリーグ戦の浦和戦で逆転勝利を挙げたセレッソ大阪、そのままの流れを活かして上昇気流に乗りたいところなので、この日は浦和戦から代表招集メンバー2人(ジンヒョン・健勇)のポジションの2名だけを変更、丹野・ドンヒョンが入るメンバーで挑みました。
試合の方は、両チームとも3-4-2-1の布陣で戦う試合となりましたが、湘南が攻守ともに圧倒、前半にミドルシュートで先制されると、後半はカウンターから2発を豪快に沈められて、3失点。セレッソの反撃も噛み合わず、アウェイゴールを奪えないまま0-3で敗戦してしまいました。
湘南ベルマーレ | 3 | 1 | 前半 | 0 | 0 | セレッソ大阪 |
2 | 後半 | 0 | ||||
28′ 松田 天馬 70′ 梅崎 司 75′ 金子 大毅 |
得点 |
この敗戦で、第2戦でのホームでは、3-0での勝利で延長戦に突入。勝ちあがるためには、4点差以上での勝利が必要となる厳しい状況に追い込まれました。
第2戦の結果での勝ち上がり条件
- 勝利
- 2点差までの勝利 → 敗退
- 3点差勝利
- 3-0 → 延長突入
- 4-1など → アウェイゴール数で敗退
- 4点差以上勝利 → 準決勝進出!!
- 引き分け or 敗戦 → 敗退
スタジアム | Shonan BMW スタジアム平塚 |
入場者数 | 5,896人 |
天候/気温/湿度 | 晴 / 27.3℃ / 69% |
主審 | 岡部 拓人 |
副審 | 相樂 亨、鈴木 規志 |
第4の審判員 | 堀越 雅弘 |
追加副審 | 山岡 良介、笠原 寛貴 |
この日は、ルヴァンカップはスカパー!での放映でしたので、現地観戦ではなくスカパーの放送で観戦しました。
メンバー
湘南ベルマーレ戦のスタメン(写真はすべて公式より)
代表招集のジンヒョン・健勇と代表を負傷で辞退した蛍、そしてコンディション不良でマルがベンチ外です。
GKはタンタン(丹野選手)、左WBには瑛ちゃん(片山選手)、オスマル・ソウザのボランチコンビで、トップには久々にドンヒョンが入っています。
湘南ベルマーレ | セレッソ大阪 | ||||||
スターティングメンバー | |||||||
GK | 1 | 秋元 陽太 | GK | 27 | 丹野 研太 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
DF | 13 | 山根 視来 | DF | 2 | 松田 陸 | ||
20 | 坂 圭祐 | 15 | 木本 恭生 | ||||
8 | 大野 和成 | 16 | 片山 瑛一 | ||||
MF | 36 | 岡本 拓也 | 22 | マテイ ヨニッチ | |||
34 | U-21金子 大毅 | 23 | 山下 達也 | 58′ | |||
6 | 石川 俊輝 | MF | 10 | 清武 弘嗣 | |||
28 | U-21石原 広教 | 11 | ソウザ | ||||
FW | 18 | 松田 天馬 | 85′ | 43 | オスマル | ||
15 | 野田 隆之介 | 57′ | FW | 8 | 柿谷 曜一朗 | 69′ | |
7 | 梅崎 司 | 90+2′ | 18 | ヤン ドンヒョン | 88′ | ||
控えメンバー | |||||||
GK | 21 | 富居 大樹 | GK | 1 | 永石 拓海 | ||
DF | 29 | U-21杉岡 大暉 | DF | 5 | 田中 裕介 | 88′ | |
MF | 10 | 秋野 央樹 | MF | 17 | 福満 隆貴 | ||
32 | U-21新井 光 | 90+2′ | 24 | 山村 和也 | 69′ | ||
FW | 23 | 高山 薫 | 26 | 秋山 大地 | |||
38 | 山﨑 凌吾 | 57′ | 7 | 水沼 宏太 | |||
9 | イ ジョンヒョプ | 85′ | FW | 13 | 高木 俊幸 | 58′ | |
監督 | |||||||
曺 貴裁 | 尹 晶煥 |
ルヴァンカップは、U-21枠があり、スタメンにU-21以下の選手を含むルールがありますが、U-19代表に安藤などが招集されていることから、セレッソはU-21枠ルールは適用外で、ベンチメンバーも含めて、U-21枠の選手はおらず。ベストメンバーで臨んだ試合となりました。
この試合開始時のフォーメーションは以下のように両チームとも3-4-2-1の布陣でした。
試合展開
試合は湘南がハイプレスをかけてくる展開で始まります。セレッソはほぼ前にボールを運ぶことができず、キーパーまで下げてのロングキックなどで対抗することになりますが、このボールがほぼ収めることができません。
健勇は得点こそ少ないですが、このボールを収める役割を果たしてくれていて、セレッソの攻撃の起点になっていたのですが、この日のドンヒョンはロングボールにも競り勝てず、クサビのパスを受けたり・収めたりすることもできないので、攻撃になかなか移ることができないセレッソ。
この日もキャプテンのキヨ(写真はすべて公式より)
左サイド(WB)の瑛ちゃん
ボランチのソウザ、この日はキックの精度はイマイチだったかも。
裏のスペースに飛び出したり、ゴール前に顔を出したりとチャンスに顔を出していた曜一朗
攻撃に移れないということは、守備に追われるという展開になるのですが、ボールを奪ってもそれをつないでいくこともできないので、なかなか苦しい展開に。守備も嵌らないので、どうしても重心が下がり気味で、運動量という面でも湘南に圧倒されていく印象でした。
そして、前半28分にペナルティエリア手前から豪快なミドルシュートを決められてしまい、先制点を許してしまいます。
そして、前半は風上を活かした攻撃もほぼできずに、1点のリードを許したまま後半に。
後半に入っても展開は変わりませんが、曜一朗が1トップのポジションに入ることで、縦にボールを運ぶことが少しずつできていたのですが、得点にはつながりません。
ボランチのオスマル
そして、個人的には驚きの選手交代。
山ちゃん→トシへと変更されたので、4バックに戻して、曜一朗・ドンヒョンの2トップ、トシが左SH、キヨが右SHという変更かと思っていたのですが、全く違いました。
トシはそのまま左WBのポジションに入り、瑛ちゃんが左CBに入ります。
個人的には、ここでドンヒョンを使い続けよりも、トシをシャドウに入れるなり、隆貴を入れる方がよかったのではと思ったのですが、違いましたね。
左WBにも入ったトシ
そして、次の選手交代も驚きの交代。
やまむーが準備しているとの情報だったので、ドンヒョンに代えてやまむーかと思いこんでいたのですが、曜一朗に代えてやまむー、そして、ドンヒョンとやまむーが2トップを組むという展開に。ただ、4-4-2に戻すというわけではなく、相変わらず3バックで、3-4-1-2というポジションに変更。
この交代の後に、2失点を喫することになります。
2点目はサイドへの縦パスを一度落とした後、再び縦のスペースに入れるという型にはめたようなカウンターから、一気にゴール前に迫られて梅崎選手にゴールに流し込まれてしまいました。
3失点目は、前からの守備をあっさりとドリブルで交わされると、そのままドリブルでサイドを突破されて、折り返しを中でトラップして豪快にシュートを決められてしまいました。
最後は前線で攻撃に参加していた木本。
この日のGKはタンタン
そして、88分にはドンヒョンに代えて、たなゆうを投入
木本を前線に上げて、たなゆうは、木本のいた右CBに入るという交代になります。
最後はCKの流れから、たなゆうがフリーでシュートというシーンもつくりますが、相手GKにセーブされて得点は奪えず…。
アウェイゴールを奪うことなく、3点差をつけられての完敗となりました。
感想など
残念です。アウェイゴールを取れずに敗戦というのは、本当に残念でした。
この試合では、個人的な感覚として「あれ?その交代なの?」と思うような采配がいくつかあり、少しモヤモヤしたものが残る試合となりました。
もちろん、最終的に戦術を決めて、采配するのは監督である尹さんの判断ですし、これまでもハマってきた大胆な采配もありますから、批判の意味は特にありません。
ただ、個人的には、ドンヒョンを2列目に置く判断をした時点で、曜一朗を1トップにするのであれば、やまむーを入れるとか、トシ・隆貴などのドリブルや裏を狙えるメンバーに代えればよいのになと思っていました。
試合を通じてドンヒョンがあまり機能していなかったと思うので、交代のタイミングでも、山ちゃんではなく、ドンヒョンとトシの交代でよかったのになと思ってはいます。
そして、たなゆうの扱い、負傷でベンチを外れた時期がありましたが、それまでは必ずベンチ入りもしていましたし、たなゆうをスタメンから使うのでもよいのではないかと思っています。そして、この日もドンヒョンを下げて、木本を前に上げるために、選手交代で投入されましたが、そういう交代ではなく、もう少し早めから違う形で投入してもよかったのになと思っています。
曜一朗は負傷から復活したところなので、そこまで無理させられないのかもしれませんが、1トップとして軸にして第2戦に臨んで欲しいなと思っています。
尹さんは1トップとしては考えていないのかもしれませんが、後半1トップ気味にプレーさせていましたし、第2戦は4点差をつけての大量得点勝利が必要な試合ですので、思い切った若手の抜擢や、戦術的に大胆な采配を見せて欲しいなと思っています。
※気持ちを強く持つことは大事ですが、気持ちだけでは勝てないので、あくまでも冷静に・大胆に・勝利を目指した采配をして欲しいなと…。
第2戦逆転勝利を目指して応援します!がんばれ!!セレッソ大阪!!
試合詳細はコチラ
Jリーグ公式のハイライト動画
セレッソ公式のハイライト動画
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