大逆転を目指したホームでの第2戦は、先制するも2度追いつかれてドロー。2戦合計で2-5のスコアで敗戦。連覇ならず…。
準々決勝のアウェイ湘南での第1戦を0-3とアウェイゴールも奪えずに敗戦してしまったセレッソ大阪。第2戦はホーム長居で大逆転を目指します。
もう一度、第2戦で勝ち上がる条件を整理すると、以下のような条件になります。
第2戦の結果での勝ち上がり条件
- 勝利
- 2点差までの勝利 → 敗退
- 3点差勝利
- 3-0 → 延長突入
- 4-1など → アウェイゴール数で敗退
- 4点差以上勝利 → 準決勝進出!!
- 引き分け or 敗戦 → 敗退
1点でも取られたら、5点を取らないと敗戦。クリーンシート(無失点)で乗り切れたとしても3点は必要な試合と、かなり厳しい条件での試合となりました。
代表ウィークの期間中、直近のリーグ戦も欠場していた蛍が、負傷のため代表は辞退しましたが、第2戦には間に合ったとのことで強行出場。フォーメーションも超攻撃的な布陣で臨みますが、やはり初戦の3失点が重くのしかかり、セレッソは先制したものの、すぐに同点に追いつかれてしまいます。そして、2点は取ったものの同点に追いつかれてしまい、第2戦はドロー。
セレッソ大阪 | 2 | 2 | 前半 | 2 | 2 | 湘南ベルマーレ |
0 | 後半 | 0 | ||||
25′ 高木 俊幸 35′ ソウザ |
得点 | 31′ 金子 大毅 44′ 山﨑 凌吾 |
2試合の合計のスコアでは、2-5で敗戦してしまいました。
初タイトルを獲ったルヴァンカップの連覇を目指していましたが、残念ながら準々決勝で敗退という結果になりました。
スタジアム | ヤンマースタジアム長居 |
入場者数 | 6,589人 |
天候/気温/湿度 | 雨 / 25.3℃ / 90% |
主審 | 家本 政明 |
副審 | 三原 純、西尾 英朗 |
第4の審判員 | 間島 宗一 |
追加副審 | 松尾 一、柿沼 亨 |
この日はあいにくの天候と、やはり初戦で大量失点していて厳しい条件という両方から、週末のホーム開催にも関わらず、6,589人と少し寂しい観客となってしまいました。ルヴァンカップもキンチョウでやったらよいのになと思ったりします。
メンバー
湘南ベルマーレ戦のスタメン
この日は蛍がスタメンに入り、そして、やまむー・トシ・隆貴と攻撃的なメンバーがスタメンに名を連ねました。
初戦で「ん?」というような選手交代・起用があって、このメンバーを出して欲しいなと思っていたメンバーが起用されていたので、個人的には「おー!これはすごい!」という想いと、「あれ?曜一朗は?負傷明けなので切り札的に使うの?」と少し疑問も抱いたメンバー選考でした。
そして、蛍がスタメンに入ったことで「これは結果が出ても・出なくても、変なことを言う人が出てきそうだな」という予感と、「無理させないで欲しいな、ケガは大丈夫なのかな」という心配がよぎった試合前でした。
セレッソ大阪 | 湘南ベルマーレ | ||||||
スターティングメンバー | |||||||
GK | 27 | 丹野 研太 | GK | 1 | 秋元 陽太 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
DF | 2 | 松田 陸 | DF | 13 | 山根 視来 | ||
15 | 木本 恭生 | 73′ | 20 | 坂 圭祐 | |||
22 | マテイ ヨニッチ | 8 | 大野 和成 | ||||
MF | 6 | 山口 蛍 | MF | 36 | 岡本 拓也 | ||
10 | 清武 弘嗣 | 6 | 石川 俊輝 | 54′ | |||
11 | ソウザ | 34 | U-21金子 大毅 | ||||
17 | 福満 隆貴 | 60′ | 29 | U-21杉岡 大暉 | |||
24 | 山村 和也 | 90+1′ | FW | 18 | 松田 天馬 | 77′ | |
43 | オスマル | 38 | 山﨑 凌吾 | ||||
FW | 13 | 高木 俊幸 | 7 | 梅崎 司 | 63′ | ||
控えメンバー | |||||||
GK | 1 | 永石 拓海 | GK | 21 | 富居 大樹 | ||
DF | 16 | 片山 瑛一 | DF | 4 | アンドレ バイア | ||
23 | 山下 達也 | 73′ | MF | 10 | 秋野 央樹 | ||
MF | 26 | 秋山 大地 | 28 | U-21石原 広教 | 54′ | ||
7 | 水沼 宏太 | FW | 23 | 高山 薫 | 63′ | ||
FW | 18 | ヤン ドンヒョン | 60′ | 27 | 鈴木 国友 | ||
8 | 柿谷 曜一朗 | 90+1′ | 9 | イ ジョンヒョプ | 77′ | ||
監督 | |||||||
尹 晶煥 | 曺 貴裁 |
この日のは、かなり攻撃的な布陣で臨みました。
以下のように蛍をアンカーに置いて、キヨ・ソウザがシャドウ(インサイドハーフ)の位置に入る真ん中の3枚と、やまむー・隆貴が2トップ気味に並び、陸・トシが両ワイドを担う3-1-4-2の布陣で挑みます。
いつもよりも、ソウザが前のポジションに入り、どんどん攻めるぞ!という意思が感じられました。
この日のキャプテンは蛍。
試合展開
試合前の円陣
前半
2トップの一角に入った隆貴
インサイドハーフで攻撃のリズムを作ったキヨ
ミドルシュートが圧巻だったソウザ
この日、大逆転のためには大量得点が必要なセレッソは序盤から積極的に攻撃を仕掛けます。
左右のサイドから攻撃を仕掛けますがゴールを奪うことはできません。すると最初のチャンスは湘南。13分に左サイドからのクロスを、初戦で先制点を決められた松田選手に決定的なチャンスを作られますが、タンタンが触って辛うじてクロスバーに弾かれ、先制点は許しません。
そして、25分に待望の先制点!
左サイドに開いたトシから、やまむーに浮き球の縦パスが入ると、ボールを受けたやまむーが前を向いて、スピードに乗って走りこんでいたトシにパス。ペナルティエリア左角からワントラップして、トシが右足でシュート!
これがゴール右ポストに当たりながらゴールに吸い込まれて、欲しかった先制点をセレッソが奪います!
トシの先制ゴールの動画
そして、このゴールで勢いづいたセレッソは、27分・28分にも続けざまに相手ゴールに迫るシーンを作りますが、決定機までは至らず、得点は奪えません
それでも押せ押せのセレッソの攻撃に水を差したのが、相手湘南の金子選手。ソウザが中盤でボールを持って、蛍へ展開しようとしたパスを読み切ってインターセプト。そのままセレッソの中盤は置き去りにして、ドリブルでゴールに迫ります。そして、そのままセレッソ守備陣の守備を交わし切って、ゴール左隅にシュートを流し込み、わずか数分で湘南が同点に追いつきます。
このゴールがこの試合のターニングポイント。セレッソは勝ち上がりのためには、あと4点が必要な状況に追い込まれ、追い上げムードに完全に水を差されてしまいました。
逆に湘南は逆に落ち着きを取り戻し、守備を堅めながらカウンターを狙うという姿勢がより鮮明になります。
ただ、その停滞感を再び吹き飛ばしたのが、ソウザの豪快なミドル。
35分に左サイドからのパスを中央で受けると、前が空いてることを確認すると、敵陣中央から強烈なミドルシュートをゴールに突き刺し再びセレッソが1点のリードを奪います!
ソウザのゴール動画
このゴールで再び息を吹き返したセレッソ、湘南ゴールに迫っていきます。これで前半のうちにもう1点取れれば!という流れの中で、再びソウザが豪快なミドルシュート!
これは相手GKの秋元選手が辛うじて足でセーブして、ゴールとはなりませんが、2点目の再現になるかというようなミドルシュートで、もう1点入ったかと思ったシーンでした。
しかし、前半終了間際に、ペナルティーエリア内で相手FWを倒してしまってPKを与えると、これをきっちり沈められてしまい、再び同点に追いつかれた状態で後半に入ります。
後半
後半、4点取らないといけなくなったセレッソは、再び積極的に攻撃を仕掛けていきます。
51分には陸からのボールを受けたやまむーがGKと1対1になりますが、右足のシュートは相手GKにセーブされて得点はできません。
続く、57分にはソウザからのスルーパスを受けた隆貴が左足でゴールを狙いますが、これは枠を外れてしまいます。
なかなか得点が奪えないセレッソは、隆貴に代えてドンヒョンを投入。やまむー・ドンヒョンのツインタワーでのパワープレーに持っていこうとしますが、なかなか噛み合わず、相手ゴールに迫ることができません。
そして、中盤がない状態で全く攻めることができなくなっていきます。
その中で次の交代は、木本→山ちゃんという、センターバックの交代。少し不可解な交代でありましたが、試合後の記者会見からは「後ろのリスクマネジメントのため」とのことでしたので、これ以上失点させないためということだったのでしょう。
ただ、パワープレー気味のなか、これといったチャンスが作れないまま時間だけが経過していき、やまむー・オスマル・ドンヒョン・トシのシュートもそれぞれ相手GKにセーブされてしまい得点は奪えません。
ようやくアディショナルタイムになって、曜一朗を投入。しかしゴールは奪えず、2-2のままタイムアップ。
合計2-5というスコアでルヴァンカップの敗退が確定してしまいました。
感想など
試合終了後の場内挨拶のシーン
悔しそうな表情の選手たち
試合は残念な結果となってしまいました。
ただ、湘南が第1戦も第2戦もあらゆる面で勝っていたというのは事実なので、順当な結果と言わざるを得ないと思います。
第1戦の采配もそうですし、第2戦の采配も個人的には少し不可解な要素が多かったので、今年は采配がハマっていいないなという印象があります。去年がデキ過ぎだったのかもしれませんが、ルヴァンカップ連覇は狙いたかったタイトルなので、本当に残念ですね。
昨シーズンは、大胆な采配を行った時に、ラッキーボーイ的な活躍をする選手がいたりして、ズバッと采配が当たっていたような印象がありますが、今年はなぜか裏目裏目・後手後手に回っている印象があります。
例えば、この日の采配。
なぜ、あのタイミングでドンヒョンだったのか?(まず曜一朗ではなかったのか?)というのは最初の疑問ではあります。
パワープレーに意向したように思えましたが、サイドに張っている選手もいたりで、2トップめがけて放り込んでも、セカンドボールは回収できず、すぐに相手にボールを渡してしまう展開に。
では、パワープレーだけではなく、展開したり・ボールを運べる選手を入れるのではと思っていたら、曜一朗や宏太ではなく、CBの中で展開力のある木本を下げて山ちゃんを投入。「え?なんで?」という展開でした。
もうこのままいくのかなと思っていたら、アディショナルタイムに曜一朗を投入。「え?それやったら、やっぱりドンヒョンのタイミングで曜一朗やったんちゃうん!?」と思ってしまい、本当にいろいろ疑問がわく采配でした。
もちろん、尹さんは尹さんの意思で采配をしているので、外から見ている私たちが結果論からあれこれ言っても仕方ないですし、采配批判をしているわけではないです。
ただ、私にはあのタイミングでの曜一朗投入などは疑問が残ったなということです。まあ、初戦にいろいろと後手に回りアウェイゴールを獲れなかったのが、本当に痛かったなと思います。
あと、試合前から予想したとおり、蛍を強行出場させたことで、あれこれ言われてしまっているのが非常に残念でなりません。
蛍は今シーズンかなり無理をさせて使ってきていたこともあったので、本当は休ませて欲しかったです。天皇杯にも無理に出場させたり、今回も無理に出場させたり、無理をさせているのにも関わらず結果も伴っておらず、そして蛍が攻撃されてしまうことが不本意です。
一般人だけならまだしも(まあ本当はこれもアカンのですけど)、メディアに関わっていると思われる人間も感情論で個人攻撃しているところが、どうかと思います…。まあ、そういう人はマスゴミとしか思わないですけどね。
個人のtweetはいろんな人がいるから一定仕方ないとして、メディアに仕事として関わってる人が感情論や主観で個人を貶めるようなtweetするのはいかがなものかと思う
— Sora (@Football_sora) 2018年9月10日
これでリーグ戦に集中できるということになりますので、ACL出場権獲得に向けて、頑張っていってほしいと思います。
さて、代表戦は拓実を応援しに行こう!!
試合詳細はコチラ
Jリーグ公式ハイライト動画
セレッソ公式ハイライト動画
2018JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ準々決勝 第2戦 2018.9.9 (日) 19:03KO C大阪vs湘南(オフィシャル))
JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第2戦 C大阪vs湘南(まいど!セレッソ))
ルヴァンカップ 準々決勝第2戦 湘南戦|試合後の尹晶煥監督(セレッソ)記者会見コメント
ルヴァンカップ 準々決勝第2戦 湘南戦|試合後のセレッソ選手コメント(ソウザ、トシ、蛍、やまむー)