3シーズンぶりの戴冠を目指したルヴァンカップの戦いは準々決勝で敗退
ルヴァンカップのグループステージを3連勝で首位通過したセレッソ大阪。プライムステージの準々決勝は、ヤンマースタジアム長居に柏レイソルを迎えての一戦です。
ルヴァンカップはコロナ禍でレギュレーションが変わったため、ホーム&アウェイの2試合で勝敗を決めるのではなく、1試合で勝敗が決まることになりました。よって、あと3勝すればルヴァンカップのタイトルが獲れる状況になり、3年ぶりの戴冠に向けて負けられない一戦です。
対戦相手の柏レイソルとは、リーグ戦で2週間半前の8月15日(土)の第10節で対戦し、セレッソが3-1のスコアで勝利しています。
試合の方は、柏レイソルに押し込まれた前半を無失点で切り抜けると思われた40分に、ミス絡みからのカウンターで先制点を献上。後半に入ってメンバーを大きく入れ替えたセレッソが柏ゴールに襲いかかりますが、相手GKの中村選手が立ちはだかりビックセーブを連発。ここで同点・逆転と畳みかけられなかったセレッソは、試合終盤にミス絡みから失点を重ね、終わってみれば0-3のスコアで完敗。ルヴァンカップも敗退となりました。
セレッソ大阪 | 0 | 0 | 前半 | 1 | 3 | 柏レイソル |
0 | 後半 | 2 | ||||
得点 | 40’ 呉屋 大翔 83’ 江坂 任 90’ 江坂 任 |
他会場の結果(準々決勝)
札幌 1-1 PK(4-5)横浜FM 〇
神戸 0-6 川崎F 〇
〇 FC東京 3-0 名古屋
他会場の結果から、ルヴァンカップのベスト4は、横浜FM、柏、川崎、FC東京の4チームで争われることになりました。
今季はルヴァンカップのタイトル獲得はなりませんでしたが、リーグ戦のタイトルを狙えるいい順位につけているので、これからはリーグ戦に集中していきたいですね。
スタジアム | ヤンマースタジアム長居 |
入場者数 | 3,257人 |
天候/気温/湿度 | 晴一時雨 / 29.6℃ / 70% |
主審 | 佐藤 隆治 |
副審 | 武部 陽介、渡辺 康太 |
第4の審判員 | 野田 祐樹 |
平日、水曜日の19時キックオフで、ヤンマースタジアム長居での試合でしたので、現地で観戦してきました。
試合開始前
試合開始前ギリギリの到着でしたので、アップ中の写真などは撮れませんでした。19時半キックオフにしてくれると嬉しいんですが(個人的には)…。
キャプテン曜一朗を先頭に入場
スタメンには、NJ(49番)・大河(47番)も名を連ねています。
DFは、右サイドが瑛ちゃん・2CBはヨニッチ・庄司でした
キャプテンは曜一朗
庄司・大河・おっくん・NJがスタメンです
大河セレッソに復帰後の初スタメン。NJも初スタメンです。
整列時、引き締まった表情に見えるNJ
そして、V字での整列がかっこいいセレッソの記念撮影時の並び方ですが、今回はなんと大河がセンターになっていました。
JリーグYBCルヴァンカップ準々決勝 レイソル戦のV字整列🎥動画バージョン🌸 #cerezo
大河が真ん中❗️(キャプテン曜一朗が大外から二番目の位置にダッシュしてきたから😆してやったり顔の曜一朗😆) pic.twitter.com/acUaU1MkUk— Sora (@Football_sora) September 2, 2020
キヨがキャプテンの時は、センターにキヨが行くことが多いのですが、今回の曜一朗はあえて2番目のポジションを取りましたので、センターが最後に決まった(余った)という感じでした。
ということで、初スタメンの大河がセンターになりました(曜一朗、笑ってる感じw)
メンバー
ルヴァンカップ準々決勝、柏戦のスタメン
フォーメーションは4-3-3でした
メンバーを見て、ブルーノメンデスとNJ、もしくは曜一朗が2トップで、ヤス・おっくんがボランチ、大河とNJ(もしくは曜一朗)がサイドハーフと予想していたのですが、実際は違いました。
アンカーの位置にヤスが入り、大河とおっくんがインサイドハーフ、曜一朗・ブルーノ・NJが3トップで並ぶ、新しい布陣でのスタートとなりました。
セレッソ大阪 | 柏レイソル | ||||||
スターティングメンバー | スターティングメンバー | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
GK | 21 | キム ジンヒョン | GK | 23 | 中村 航輔 | ||
DF | 14 | 丸橋 祐介 | DF | 6 | 高橋 峻希 | ||
16 | 片山 瑛一 | 13 | 北爪 健吾 | ||||
22 | マテイ ヨニッチ | 46*’ | 2 | 鎌田 次郎 | |||
39 | 庄司 朋乃也 | 4 | 古賀 太陽 | ||||
MF | 3 | 木本 恭生 | 55′ | 20 | 三丸 拡 | ||
25 | 奥埜 博亮 | MF | 8 | ヒシャルジソン | 68′ | ||
47 | 前川 大河 | 55′ | 27 | 三原 雅俊 | 72′ | ||
FW | 8 | 柿谷 曜一朗 | 28 | 戸嶋 祥郎 | 66′ | ||
20 | ブルーノ メンデス | 55′ | FW | 19 | 呉屋 大翔 | 72′ | |
49 | 西川 潤 | 75′ | 10 | 江坂 任 | |||
控えメンバー | 控えメンバー | ||||||
GK | 45 | 茂木 秀 | GK | 16 | 滝本 晴彦 | ||
DF | 15 | 瀬古 歩夢 | 46*’ | DF | 24 | 川口 尚紀 | |
2 | 松田 陸 | MF | 33 | 仲間 隼斗 | 66′ | ||
MF | 10 | 清武 弘嗣 | 75′ | 5 | 小林 祐介 | 68′ | |
17 | 坂元 達裕 | 55′ | 7 | 大谷 秀和 | 72′ | ||
5 | 藤田 直之 | 55′ | FW | 11 | 山崎 亮平 | ||
FW | 18 | 鈴木 孝司 | 55′ | 35 | 細谷 真大 | 72′ | |
監督 | 監督 | ||||||
ロティーナ | ネルシーニョ |
ベンチには、普段リーグ戦でのスタメンのメンバーが並んでします。
両チームキャプテンのコイントス
前半開始前の円陣
試合展開
前半
3トップの左の曜一朗と、インサイドハーフの大河
NJは3トップの右の位置に入りました
セットプレーでヨニッチが競り
こぼれ球に反応したブルーノ、ゴールには結びつけられません
この日のセレッソはビルドアップのパスでのパスミスが多く、カウンターを浴びてピンチになるシーンがしばしばありました。
まずは、2分に裏を取られて決定的なシュートを打たれますが、クロスバーに当たってゴールとはなりません。
険しい表情のNJ
そして、7分にもミスから相手にシュートまで持ち込まれますが、これはゴールの枠を捉えられず。
対するセレッソもボールを運ぼうとしますが、なかなか前に運べません。
ボールをキープして、サイドに展開してチャンスを伺いますが、シュートまで持ち込むことができません。
ディフェンスラインでビルドアップの庄司
左サイドの曜一朗
大河も絡みに行きます
2トップでポストプレーを担うブルーノメンデス
その後もボールは握るもののシュートまでは持ち込めないセレッソ。それに対して、柏はカウンターを中心に最後はシュートまで持ち込むことができていました。
しかし、柏の攻撃をジンヒョンのセーブを中心に防ぐことで、得点は奪われずにいます
飲水タイムでは大河や
ヤスを呼び出して指示を与えるイバンコーチと、ロティーナ監督
NJも右サイドから攻撃を組み立てようとしています
大河もインサイドハーフのポジションで精力的に動き回ります
NJが中まで入って行って左サイドで攻撃参加
左サイドを上がってきたマルがクロス
なかなかゴールに迫れないセレッソ。
40分にとうとう失点してしまいます。そこまでミスがあってもビッグセーブや守備の頑張りで得点を与えていませんでしたが、ビルドアップで持ち上がった庄司がボールを奪われて、カウンターを浴びます。そして、このカウンターから相手FWの呉屋選手にシュートを決められてしまい、1点リードされてしまいます。
直後にも大ピンチがありましたが、ここは枠を外してくれたおかげで、0-1と1点リードされた状態でハーフタイムに入ります。
ハーフタイム
引き上げるヨニッチ・庄司
ハーフタイム、ロッカールームに引き上げるNJ
歩夢は元々後半スターから行く予定だったようで、ハーフタイムに入るとアップのペースを上げます
タツや孝司は普通にアップ中
シュートを打つタツ
後半開始前のグータッチ
NJが陸と会話しながら、キヨとグータッチ
タツとタッチするNJに笑顔で話しかける陸
予想どおり、歩夢がヨニッチに変わって入りました
個人的には、庄司を下げる選択肢もあるのかなと思ったのですが、ヨニッチを休ませることを優先したみたいですね。
後半
後半スタートからの歩夢が入って円陣を組みます
円陣で気合をいれてます
そして、ジンヒョンとハイタッチした歩夢は
いつものヨニッチとの儀式ではなく、庄司とペチペチとハイタッチをしていました。
ルヴァン準々決勝の柏戦
後半開始前の円陣終わってから
庄司と歩夢がハイタッチ🙌
パチパチ🙌何回もやってた😆 #cerezo pic.twitter.com/MFGhlge5BC— Sora (@Football_sora) September 3, 2020
前半終盤の失点は庄司のミスがきっかけでもありましたが
引きずらずに守っていこうと言わんばかりのハイタッチで庄司の表情も少し和らいだ気がしました
後半スタートからは、4-4-2に戻したセレッソ。ここから反撃のスタート。
ロングフィードを蹴った後、蹴る位置の確認をする歩夢
そして、55分に3枚替え
ブルーノ→孝司、ヤス→ナオ、大河→タツへと交代します。
そしてFKからチャンスを作りますが、惜しくもゴールとはなりません。
マルのFK→曜一朗が詰める。
これ惜しかったー pic.twitter.com/lsr6qc5PaL— Sora (@Football_sora) September 2, 2020
相手GKのセーブしたボールを詰めた曜一朗がゴールの枠に飛ばしてくれると思い込んでいたので、入った!と思ったら残念ながら外れていました。
NJと曜一朗が左サイド絡んでいます。この2人、何かやってくれそうで期待してワクワクしながら見てしまいます。
セットプレーのポジション確認
これもビッグチャンスでした。タツがペナルティエリア右でボールを持って
キレキレの切り返しで、縦に抜けて
クロスを中に送り
中で孝司(背番号18)がシュート
これは惜しくもポストに当たりゴールとはなりません。
左からのFKのシーン
しかし、なかなかゴールを割れないセレッソ
積極的なプレーでゴールを目指すNJ
75分には、タツからのスルーパスに曜一朗が抜け出して、GKと1対1になりますが、相手GKの中村選手がビッグセーブでゴールを許しません。
NJ→キヨへと交代
NJは悔しそうな表情
そして、セットプレーからのボールをつないで、キヨのクロスがゴール前で混戦になりながら、タツが最後シュート!
ルヴァン準々決勝
これも惜しかったなー
キヨ→タツのシュート⚽️。相手GK中村選手の顔面スーパーセーブで得点ならず😅 pic.twitter.com/TxRN5jjSkR— Sora (@Football_sora) September 3, 2020
これも相手GKの中村選手が顔面でセーブ。得点を許しません。
ここまでの攻撃で1点を奪って、同点・逆転とできていたら流れも違ったと思いますが、ここから立て続けにカウンターから2点を奪われてしまい、終わってみれば0-3のスコアで完敗。
ルヴァンカップは準々決勝での敗退となりました。
終了後に江坂選手と健闘を称え合うキヨ
ジンヒョンは中村選手と会話していました
陸が井原さん(柏のコーチ)に挨拶に行ってました
感想など
ゴール裏への挨拶
キヨと曜一朗
庄司・ヨニッチ・陸が会話中
庄司もここから成長していってくれるでしょう
歩夢とNJがチームの後ろの方を歩いてました
この若い2人が、これからのセレッソの中心になっていくと思うので
これからの成長が楽しみですね
歩夢もどんどん安定感を増して、なくてはならない存在になってきたと思います
この2人にこれからも注目していきたいと思います
試合は完敗。スコアだけみれば3点も差がつきましたが、残り10分くらいまでは同点に追いつくチャンスは何度もあっただけに、1つでも決めていればという試合でしたね。
中村選手のビッグセーブで試合を決められた気がします(もちろん、その後の江坂選手の2ゴールがダメ押しでしたが)
ただ、リーグ戦を見据えると、大河・NJ・庄司というメンバーが長い時間出場できたり、リーグ戦の中心メンバーを休ませることはできたので、それはそれで収穫だったと思います。
まさかの前半の4-3-3にはビックリしましたが、これもハマるようになれば、より強くなる気もします。ここから一戦・一戦リーグ戦の目の前の相手に対して準備して、勝ち点3を積み重ね、最後にシャーレを掲げたいですね。
ルヴァンカップは終わりましたが、リーグ戦があります。今年はリーグタイトルを本気でクラブ全体で狙いにいっていると思うので、サポーターも信じて、楽しみながら応援したいと思います。
頑張れ!!セレッソ!!
試合詳細(ハイライトなど)
セレッソ公式ハイライト動画
Jリーグ公式ハイライト動画
2020JリーグYBCルヴァンカップ プライムステージ 準々決勝 2020.9.2 (水) 19:03KO @ヤンマースタジアム長居 セレッソ大阪vs柏レイソル(セレッソ公式HP)
ロティーナ監督コメント
「前半は苦しみました。中盤でボールを失って、カウンターを受けて、そこから相手にチャンスを作られました。後半は良いプレーができて、自分たちが思っていたプレーができて、チャンスも作れたのですが、ポストに嫌われたり、相手GKに防がれて、得点できない中で、相手のカウンターから2失点しました。彼らの強みがカウンターであることは分かっていたのですが、リスクを冒して攻めた結果、そちら側に転んだという試合でした」
Q:スタートの布陣について。木本恭生選手をアンカーに、中盤が3枚に見えましたが、狙いは?
「そうですね。ボールをより持つ意図を持って、いつもとは違うシステムで戦いました。ただ、前半の問題は、前線が薄くなって、前に人数が足りていなかったことでした。後半、いつもの4-4-2に戻して、より前に人数をかけるという意味で、潤をFWのポジションに移しました」
Q:これでルヴァンカップは敗退となってしまったが、今後のリーグ戦に向けて
「カップ戦を敗退したことは辛いですし、選手たちも辛い思いをしていると思います。ただ、ポジティブな面もあって、そちらに目を向けるべきだと思います。例えば、(西川)潤や(前川)大河、庄司がより長い時間、プレーすることができました。そして、こうなった以上、リーグ戦に集中していく必要があります。次、大事な試合が3日後に迫っています。今日、プレーした選手も何人かはプレーする必要があるので、早く回復することが大事です。とても困難な月ですが、チーム全員で乗り越えていきたいと思います」
選手コメント
前川大河 選手
Q:復帰後初先発になりましたが、どういった気持ちで試合に臨んだ?
「とにかく、アグレッシブに走って、違いを出せるように、一生懸命頑張ることにフォーカスして臨みました」
Q:今日は中盤が3枚で、前川選手はインサイドハーフで先発でした。この試合に向けて、合わせてきた感じでしょうか?
「そうですね。この試合に向けた練習で取り組みました」
Q:徳島時代もプレーしたポジションで、前川選手自身は問題なかったと思いますが、チームとしては、かなりスペースも空けてしまったように感じましたが、反省する部分は?
「自分としては、やりにくさはなく、むしろやりやすかったですが、チームとして初めてのフォーメーションだったので、うまくいかない部分もありました。ボールの失い方が良くなかったのかなと思います」
Q:今後に向けても一言お願いします
「もっと、試合で違いを出していかないと、試合にも出られません。出た時には、攻撃で違いを出せるようにやっていきたいと思います」
庄司 朋乃也 選手
Q:1発勝負の準々決勝で先発。監督の期待もあったと思いますが、試合を振り返っての感想は?
「前半、あの時間帯に失点してしまったことが悔やまれます」
Q:開始2分に呉屋選手に抜け出されてポストに当たる場面もありましたが、今日は前半を通して守備がうまくハマっていないように感じたが、後ろからどう見ていた?
「守備というより、攻撃の時のボールの動かし方で(課題があって)、奪われて、切り替えの準備が足りていない形でカウンターを受けることが多かったかなと思います」
Q:後半はシステムも変えて、立て直して、いい時間帯もありました。今後に向けて、今日の試合から庄司選手が得たモノは何でしょうか?
「まず、試合に出られたことは、自分の中では良かったと思いますけど、出た試合でのパフォーマンスが求められていたので、そこが今日は良くはなかったと思います」