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ロティーナ監督への感謝と2020シーズン雑感

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ロティーナ監督2シーズンの指揮ありがとう!

2020年シーズンも終わり、2020年も残すところあと1日。コロナ禍の影響が大きかった今シーズン。個人的には、試合観戦と写真撮影はするもののブログを書く時間を作れないまま、時が過ぎてしまいました。

例年、U23のブログはシーズン全試合を書けないことも多かったのですが、今年はトップチームの試合のブログも中盤以降、書けていませんでした。

2020年シーズンのまとめや、まだ書けていない試合のブログは(写真を撮った試合を中心に)別途書くつもりでいますので、今回はロティーナ監督への感謝と、今後(新シーズンに向けて)の雑感を中心に書いてみたいと思います。

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優勝を目指した2020シーズン

2020シーズンは本気で優勝を狙ったシーズンで、クラブ・選手・サポーターも本気で優勝を狙っていたと思います。

ACLでの前倒し開催となった神戸戦(第25節)までの17試合を終えて、12勝3分2敗で勝ち点39の2位。この時点で首位川崎とは勝ち点差5、まだまだ逆転可能な状況でした。

第17節の鹿島戦をPK見逃しなどの不運もあって落としてしまうと、第17節から第21節までの5試合で1勝4敗とペースダウン。

この中盤戦で敗戦した相手、鹿島・FC東京・川崎・名古屋の上位チームに勝てなかった(勝ちきれなかった)のが、優勝を目指す上では痛かったです。

特に鹿島戦の敗戦はターニングポイントだったように思います。PKに関するハンド見逃しは確実にVARが介入しますが、今シーズンはVARがないので、残念ながらPK判定とはなりませんでした。

しかし、これもサッカー。確実に勝ちきれる得点力アップが今シーズンの課題でしたが、今シーズンFWの補強は夏の期間も含めてありませんでした。優勝に見合うだけの戦力をクラブとして準備し続けたかについては少し疑問の残るシーズンだったと私は思います。

ぶっちぎりで優勝した川崎フロンターレも(対戦当時は2位の)セレッソを、戦術的に整備されていて戦いづらい相手(=優勝を争うライバル)と意識してくれていたように感じていました。

そして、第20節の川崎戦の敗戦で、勝ち点差が14に開いたことで、リーグ優勝は厳しくなり、2位での天皇杯挑戦・ACL出場権獲得が現実的な目標となりました。

今、思えば、この中盤戦あたりから、監督・選手・サポーターとクラブの間で想いが少しずつズレていたのかもしれません。

湘南・横浜Fマリノス戦と連勝した後、アウェイ浦和戦は逆転負け、ホームの大阪ダービーはドロー、続くアウェイ清水戦も終盤に2点奪われての敗戦と、勝てる試合を勝ちきれずドロー・敗戦となってしまったのは非常に残念でした。

この勝てそうで勝てない状態を勝ちきって、2位浮上を目指そうとしていた矢先の11月20日に出たロティーナ監督の退任報道。

この時は「ああ2年前の尹さんの時もそうだったな」「ダービーが終わった後に退任報道が出たな」と「またか…」と思ってしまいました。

監督人事に関わる情報が新聞に簡単に漏れることは普通はないので、普通ではないことがクラブ内で起きたんだろうなと想像される出来事でした。

試合前日の退任報道は選手にも影響したのか、21日の第28節の広島戦は敗戦。

続く25日の大分戦はキヨのゴールで勝利すると「今年で監督は変わる。勝ち続けて自分たちのやってきたことが間違っていないと証明したい」と試合後のインタビューで語るキヨ(清武選手)。

シーズン中の上位争いをしているチームのキャプテンにそう言わせてしまうクラブ・フロントには、サポーターは少なからず違和感を持ったのではないでしょうか。

その後も天皇杯出場できる2位を目指して戦い、第30・31節を連勝し望みはつないでいましたが、残り3節で2分1敗と勝ち点1の積み上げでシーズン終了。

2位(勝ち点65)とは勝ち点差5の4位(勝ち点60)でしたので、あと少しで天皇杯出場は叶わず、2020シーズンの無冠が確定しました。

リーグ戦+天皇杯の2試合(準決勝・決勝)を戦って優勝して有終の美を飾り、ロティーナサッカーが間違っていなかったことを証明したかっただけに残念な結果とはなってしまいました。

ただ天皇杯決勝にJ1の2チームが残ったことで、ACLのプレーオフからの出場が決まったことは、ロティーナ監督のサッカーが残した成果だったと思いますので、それはよかったなと思えるシーズンだったと思います。

来シーズンは、東京オリンピックが延期で開催される過密日程、そこにACL出場もあるので、クラブとしてきっちり準備して戦ってほしいですね。

ロティーナサッカーの楽しさ

ロティーナセレッソの2年間での成績は個人的にはよかったと思っています。

2019年は18勝5分11敗の勝ち点59での5位、得点39・失点25で得失点差は14。リーグ最少失点で堅守に磨きがかかったシーズンでした。

2020年は18勝6分10敗の勝ち点60での4位、得点46・失点37で得失点差は9。リーグ優勝やタイトル獲得はなりませんでしたが、2021年のACL出場(プレーオフ)を勝ち取れたシーズンとなりました。

タイトル獲得こそなりませんでしたが、尹さんの整備してくれた組織的な守備に、ポジショナルプレーをチームに植え付けて、意図して相手を崩していく再現性のある攻撃を繰り出していくロティーナセレッソのサッカー、本当に見ていて楽しかったです。

もちろん、2019シーズンの最初は、選手も戸惑いながらプレーしていたように思いますし、なかなか結果もついて来ませんでした。見ているサポーターも少しハラハラ・やきもきしながら見ていた記憶があります。

しかし、2019年の第10節GWのアウェイ松本戦での、歩夢をスタメンに抜擢しての快勝。ここからロティーナセレッソの進撃が始まったと思っています。

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そして相手から強いプレスを受けても、簡単に前に蹴ることなく、GKのジンヒョンも参加してのビルドアップ。相手のプレスを上手く剥がして、的確に小気味よくパスをつなぎ、セレッソがボールを握って攻撃していくシーンは、見ていて痛快でした。

味方がどこにいるかを共有しているからこそのプレー。決まった約束事があるからこそ、選手は複数の選択肢からプレーを選択でき、相手の出方を見ながら、相手の守備を崩して押し込んでいくセレッソを、誇らしく思いながら観戦していました。

大阪ダービーでも気負ったり臆することなく、アウェイ吹田でも快勝したり、常に心理面で余裕がある状態で、チームもサポーターも試合に挑めていたように感じています。戦術面でも心理面でも強くなったなと思えるチームだったと思います。

そして、対戦チームごとに、きっちりと対策をして選手にも戦術を浸透させていく手腕もすごかったと思います。

今シーズンは、飲水タイムが設けられるなか、飲水タイムとハーフタイムをあわせて1試合で3回の戦術修正ができました。ロティーナ監督は、相手チームの戦術を見ながら、その3回を上手く活用しながら的確に修正を施し、試合中に立て直していくことができていました。

尹さんも必勝パターンの5バックにするなど、大胆な采配もしていましたが、試合中の修正がハマることはあまりなかった印象があります。しかし、ロティーナさんはそれができる長けた監督なんだなという思いを試合を重ねるごとに思っていました。

あとは得点を量産できるストライカーがいれば、確実に複数得点を獲って勝てる!と思えるサッカー、見ていて楽しいサッカーをしてくれていました。

この2年は本当に楽しかったです。もちろん、タイトルが獲れたら言うことはなかったですが、素晴らしいサッカーを見せてもらったと思っていますので、感謝しかないです。

本当にありがとうございました。清水に行かれてしまいますが、セレッソ戦以外で勝つチームを作ってくださればと思います

選手・サポーターとクラブ・フロントとの違い

これまで書いてきたように、どこかで監督・選手・サポーターの想いと、クラブ・フロントのズレ・違いが生まれてしまったように思っています。

ロティーナ監督の求めるサッカー・落とし込む戦術を体現していけば、心理的にも優位に立ちながら勝てると選手・サポーターは考えていたと思います。

そして、得点力のある強力なFWを補強できれば優勝に近づくと思っていました。頂きまでの道筋が見えた感覚でいました。

昨今のクラブの動向は、個人的には「山頂に確実に辿り着けるケーブルカーから、突如古びたジェットコースターに乗り換えさせられた」ような感覚です。

ケーブルカーという喩えは、太い鋼鉄のケーブルが山頂(リーグ優勝)まで繋がっているイメージで、ジェットコースターはセレッソも過去よく例えられた遊園地の乗り物です。ドキドキ・ワクワクでスリル満点ではありますが、アップダウンが激しく安定感はありません。

ケーブルカーは、今シーズンは山頂までは辿り着けなかったけれども、着実に・確実に登っていけば・その終点には頂き(リーグ優勝)があると信じられる乗り物でした。

文字通り「For the Top of Dreams」に近づいている感覚でしたし、ロティーナ監督の仕込んでくれた戦術でのサッカーを続けていけば、優勝争いに常に加わり続けられる強いクラブに成長していけるという感覚もありました。

しかし、ワクワク感を求めるクラブ・フロントから見れば、尹さんの堅守速攻のチームの時と同じように、得点機会の少ないつまらないサッカーに見えたのかもしれません。

そして、11月19日(新聞記事は11月20日)に2年前と同じように、退任情報のリークからこのチームに終止符を打つ動きが明確になってきました。

リーグ戦終了後の12月20日に配信された森島社長のYoutube「今シーズンのお礼と来シーズンに関するご説明」の中でも、「勝ちきれない時期が続いたことで」という表現があったように、9月の中盤戦に勝てなかったことで、クラブ側はロティーナ監督の契約延長はしない方向に進んで行ったのかと思います。

そして、その翌日12月21日にデイリースポーツで記事となった森島社長と梶野強化部長への一問一答の記事でも、そのあたりが触れられていました。

 J1C大阪は20日、来季の新監督にブラジル出身のレビー・クルピ氏(67)が就任すると発表した。クルピ氏は過去3度、C大阪を率いており、異例の4度目就任となる。 森島寛晃社長(48)と梶野智チーム統括部長(55)がオンラインでの取材に応じ、森島社長は「勝ち切るためには得点が必要。攻撃の積極性、選手の個性も出させて、結果...

サポーターが納得の行く説明ではなかったと思いますし、クルピ新監督には12月になってから声を掛けたという内容もありました。

2021シーズンも過密日程なうえに、ACL出場権を獲得し、4チームが降格する厳しいシーズンになります。その状況下で、次の監督を決めないまま、ロティーナ監督の退任だけは決めて動いていたという事実はかなり衝撃的なものでした。

2020年シーズンの成績が芳しくなかったのならまだしも、2シーズンとも上位争いをして、今シーズンは4位でフィニッシュをしています。尹さんの2年とロティーナさんの2年では全て1桁順位で、上位争いに絡んでいます。

そして、育成という言葉もありましたが、ロティーナ監督の教えにより、タツ(坂本選手)・歩夢(瀬古選手)・ヤス(木本選手)・陸(松田選手)を始め、数々の選手が逞しく成長したので、育成手腕もあると思っています。

上記のように、ロティーナ監督がダメという訳ではなく、いろいろな矛盾が含まれた会見・インタビューとなっていましたので、おそらく表立っては言えない事情があるんだろうなと推察しています。

全てをオープンに語っている訳ではないでしょうし、桜スタジアムの募金不足もある中で、親会社(スポンサー)との関係で、ロティーナ監督のサッカーを諦めざるを得なくなったのかもしれません。

ワクワク・ハラハラというスリル感を味合うジェットコースターに再び乗せられる感覚ですが、そのジェットコースターは最新式ではなく7年以上も前に乗っていたもの。

そして、そのジェットコースターで頂きに近づけたことは数多くはありませんが、何らかの改良がされていて、登りきった後は安定した運転を継続する楽しい乗り物になっているといいなと思います。(怪しいですが

サポーターとしての来シーズン

ロティーナ監督への感謝はこれまで書いたとおり、感謝してもしきれないです。しかし、監督が変わること・選手が入れ替わることも決まったことです。

サポーターは、クラブの株主でも経営者でもないので、変わらず応援し続けるか、クラブではなく選手個人を応援し続けるか、サポーターをやめるかくらいの選択肢しかありません。

私自身は、サポーターのまま、変わらず応援し続けるつもりです。そして、もっとたくさんの人にセレッソを好きになってもらい、セレッソのサポーターが増えて、クラブとしても成長・発展し続けていけるといいなと思っています。

個人的には、今年はコロナ禍でなかなかブログまで手は回りませんでしたが、新シーズンも楽しく応援を続けていきたいと思いますし、ブログもできる限り書き続けていきたいと思います。

選手の移籍・契約更新では、曜一朗(柿谷選手)が名古屋に完全移籍することが決まりました。嘉人(大久保選手)が戻ってきて背番号8を付けるという情報もあります。

そういういろんなニュースがある中で、何より嬉しいニュースは、キヨ(清武選手)が3年契約をセレッソと結び直してくれたことです。

2年前の蛍(山口選手)のように移籍してしまう可能性もあったので、複数年契約での更新本当によかったです。残ってくれてありがとうキャプテン(おそらく来シーズンもキャプテンのはず)!!

個人的には選手の背番号には全くこだわりがなく、セレッソの8番にも全くこだわりがありません。単にモリシ(森島社長)が選手時代につけていた背番号で、そのあと真司・キヨ・曜一朗とつけたことで、エース番号と呼ばれるようになったという感覚です。

曜一朗は「桜の8番だから」という何か重いものを背負わされていた感覚があり、個人的には少し気の毒さも感じていました。新天地では背番号に囚われずに、あらためてサッカー選手として花開いてくれたらいいなとは思っています。(もちろんセレッソ戦以外でw)

もちろん、選手個人が思い入れのある背番号はあるでしょうから、つけたい人が8番をつけたらいいのではと思っています。

セレッソのことをよく知らない人・サッカーをまだよく知らない人に「セレッソの8番はエース番号でなぜなら云々」って説明しても、ほぼ理解されないのが現状です。

サポーターを増やし・セレッソも発展し続け・リーグ優勝をして・継続してタイトル争いをするようなチーム・クラブになってほしいので、背番号云々にこだわるよりも、勝つこと・新しいサポーターを増やすことに注力していく方がいいなと個人的には思っています。

そして、家族と会話していて、ふと気付かされたことがあります。

「セレッソはもっと攻撃機会を増やした方がよい。もっと縦に早いサッカーをして、たくさん点を獲って、ちびっこが見ているときに勝って欲しい」という曖昧な表現を投げかけられました。

「ん?それって?攻撃的でワクワクするサッカーがよいということ?(ロティーナサッカーは、急いで攻めないしボールを失わないので攻撃機会は少ないし)」

案外、世間(サッカーをライトに応援している層)はそういう感覚なのかもしれません。

コアなサポーター層・サッカー玄人受けするチームが世間的に人気になるとは限らないので、経営目線ではそんな視点もあるのかもしれない…とほんの少し考えたりもしました。

とはいえ、新シーズンのことは蓋を開けてみないとわからないですし、期待以上の化学反応が起きるかもしれないので、前向きに応援し続けることはやめないでおこうと思います。

キヨ(清武選手)がコメントしてくれているように、クラブ・選手・サポーターが同じ方向を向いて一体感を持ってやっていけるようになりたいものですね。

今シーズンもありがとうございました。

新シーズンもよろしくお願いします。セレッソ・Jリーグ・サッカーに関わる全ての方にとってよい一年になりますように。

がんばれ!!セレッソ!!

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