代表選出のタツ(坂元選手)のゴールで先制するも、ラストプレーで追いつかれて痛恨のドロー
前節、上位名古屋との対戦をウノゼロで落とした7位のセレッソ、この試合では勝利してここ最近勝ちきれない流れを断ち切り、いい流れに乗せたいところです。
今節の対戦相手は、アウェイでのヴィッセル神戸。元セレッソの蛍(山口選手)やイニエスタ選手などを擁し、代表クラスの選手が数多く在籍するチーム。対戦時点での順位は4位です。
どちらも上位争いに食い込んで行くためにも、勝利(勝ち点3)がほしい関西ダービーの戦いとなりました。
試合は、序盤押し込まれますが、徐々に押し返しセットプレーを数多く獲得しながら、セレッソが攻撃を仕掛けていきます。しかし、相手DF陣に跳ね返されて得点を奪えず、前半はスコアレス。
後半も序盤は神戸ペースで進みますが、徐々にセレッソが押し返し、チャンスを作っていくと、75分にトシ(高木選手)のクロスからタツ(坂元選手)が押し込んで先制。このゴールを守りきっての勝利かと思われた、試合終了間際のラストプレーで、神戸に劇的な同点ゴールを許し、1−1のスコアでタイムアップ。
両チーム勝ち点1を分け合う結果となりました。
ヴィッセル神戸 | 1 | 0 | 前半 | 0 | 1 | セレッソ大阪 |
1 | 後半 | 1 | ||||
90+6′ トーマス フェルマーレン | 得点 | 75′ 坂元 達裕 |
ラストプレーでの失点でしたので、勝ち点2がこぼれ落ちた感覚を抱いてしまう残念なドローとなってしまいました。
順位の方も少しずつ下げて9位。勝って少しでも順位を上げて、上位戦線に踏みとどまりたかったですが、勝ちきれませんでしたね。
なかなかチームとして歯車が噛み合っていない印象を払拭できないなと思っていたら、次節(広島戦)のDAZNのプレビューでキヨ(清武選手)が苦悩を語るという少しショッキングな状況が浮かび上がってきました。
シーズン前から、ある程度予想・予感はしていたものの、ここまでビビッドに選手から直に語られるとやっぱり心配にはなりますね。
とはいえ、サポーターとしては、チーム・選手を応援し続けていきたいとは思います。
スタジアム | ノエビアスタジアム神戸 |
入場者数 | 4,333人 |
天候/気温/湿度 | 曇 / 22.2℃ / 63% |
主審 | 家本 政明 |
副審 | 越智 新次、鈴木 規志 |
第4の審判員 | 西山 貴生 |
VAR | 谷本 涼 |
AVAR | 武田 光晴 |
メンバー
神戸戦のスタメン(写真は全てセレッソ公式より)
フォーメーションは4-4-2の2トップに戻してきました。
そして、2トップにはムツキ(加藤選手)が初スタメンで入りました。それ以外は、CBはチア・ダン(チアゴ選手、ダンクレー選手)が入っているのも含めて、前節と同じメンバーが並びました。
ヴィッセル神戸 | セレッソ大阪 | ||||||
スターティングメンバー | スターティングメンバー | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
GK | 1 | 前川 黛也 | GK | 21 | キム ジンヒョン | ||
DF | 23 | 山川 哲史 | 79′ | DF | 2 | 松田 陸 | |
17 | 菊池 流帆 | 6 | チアゴ | ||||
4 | トーマス フェルマーレン | 14 | 丸橋 祐介 | ||||
24 | 酒井 高徳 | 43 | ダンクレー | ||||
MF | 5 | 山口 蛍 | MF | 5 | 藤田 直之 | ||
20 | 井上 潮音 | 57′ | 10 | 清武 弘嗣 | 87′ | ||
22 | 佐々木 大樹 | 68′ | 17 | 坂元 達裕 | |||
31 | 中坂 勇哉 | 46*’ | 25 | 奥埜 博亮 | |||
FW | 11 | 古橋 亨梧 | FW | 29 | 加藤 陸次樹 | 57′ | |
7 | 郷家 友太 | 79′ | 32 | 豊川 雄太 | 71′ | ||
控えメンバー | 控えメンバー | ||||||
GK | 18 | 飯倉 大樹 | GK | 50 | 松井 謙弥 | ||
DF | 19 | 初瀬 亮 | 46*’ | DF | 15 | 瀬古 歩夢 | |
25 | 大﨑 玲央 | 16 | 新井 直人 | ||||
MF | 8 | アンドレス イニエスタ | 57′ | MF | 18 | 西川 潤 | |
FW | 29 | リンコン | 79′ | FW | 13 | 高木 俊幸 | 57′ |
40 | アユブ マシカ | 79′ | 22 | 松田 力 | 71′ | ||
49 | ドウグラス | 68′ | 31 | 藤尾 翔太 | 87′ | ||
監督 | 監督 | ||||||
三浦 淳寛 | レヴィー クルピ |
ベンチには、歩夢(瀬古選手)・NJ(西川潤選手)に加えて、若手の有望株、藤尾選手が今季初ベンチとなっています。
対する神戸は、蛍(山口選手)はゲームキャプテンでスタメン。イニエスタ選手はベンチからのスタートとなりました。
試合展開
前半
前半の立ち上がりは神戸が押し込む展開で始まります。
しかし、徐々にセレッソが押し返し、相手陣でのセットプレーやスローインを獲得していきます。
この日はコーナーキックではアウトスイング、スローインではナオ(藤田選手)のロングスローでチア・ダン(チアゴ選手、ダンクレー選手)を狙った空中戦を仕掛けていきますが、相手DFの菊池選手を中心とした守備に跳ね返されてしまいます。
初スタメンでプレーしたムツキ(加藤選手)
J1通算300試合出場を達成したジンヒョン
相手FWの古橋選手を抑えていたダンクレー選手
試合後の発表で日本代表に選出されたタツ(坂元選手)
神戸の攻撃で気をつけないといけないのは、古橋選手の裏抜けが中心ですが、ここはチア・ダンを中心とした守備で、決定機を作らせず、神戸の攻撃を抑えていきます。
そして、前半の終盤はセレッソが押し込み、39分には決定機。ナオ(藤田選手)がペナルティーエリア手前中央からミドルシュート、相手DFに当たったボールがゴール方向に飛びますが、これは相手GKが右手一本で防ぎゴールとはなりませんでした。
そして、スコアレスで後半に折り返します。
後半
後半も序盤は神戸ペースで始まりますが、セレッソもすぐに立て直して、チャンスを作っていきます。
キヨ(清武選手)のパスから、トヨ(豊川選手)がゴールを狙うシーンを作ったりして、神戸ゴールに迫っていきます。
この日もボランチで攻守に貢献していたナオ(藤田選手)
ロングフィードを送るチアゴ選手
そして、ムツキ(加藤選手)に替えてトシ(高木選手)が入ると、4−2−3−1のフォーメーションに変更。
キヨ(清武選手)がトップ下に入り、トシ(高木選手)が左サイドに入り、その後、トヨ(豊川選手)に替わって力(松田力選手)が入り、攻撃の選手を入れ替えていくセレッソ。
押し込み始めていたセレッソが75分についに先制します。
左サイドで、キヨ(清武選手)・マル(丸橋選手)とトシ(高木選手)が絡んだプレーで、トシが上げたクロスをゴール前に飛び込んできたタツ(坂元選手)がヘディングで合わせて、キレイなゴール!!!
DAZNのゴール動画(タツ:坂元選手)
セレッソがリードしたことで、神戸も攻撃的な選手、外国籍選手を投入して攻撃の圧力を高めて行きます。
相手のシュートがポストに当たる幸運などもあり、なんとか失点せずにしのいでいたセレッソ。最後の選手交代は、88分にキヨ(清武選手)→藤尾選手というカードを切ります。
相手の攻勢が強くなる中、前線の選手を入れ替えていったクルピ監督。1点リードしたままゲームを終えるつもりで、投入したのだと思います。
私自身も今季初ベンチだった藤尾皇子が出てきたので「よし!皇子!ゴール決めてこい!」くらいの気持ちでいました。
前線で相手守備陣と戦う皇子(藤尾選手)
しかし、思惑通りに進まない試合でした。
後半アディショナルタイム、相手陣右奥でボールをキープしながら、時間を使っていくセレッソ。
力(松田力選手)がコーナー付近でキープしたボールは、マイボールにできず、ゴールラインを割ってしまい相手のゴールキックとなります。
そして、このゴールキックからロングボールが蹴られて、中盤で相手DFの菊池選手とチアゴが競りますが、チアゴが競り負けます。このこぼれ球を繋がれてゴール前まで迫られると、相手にシュートを打たれます。
最初のシュートはジンヒョンが防ぎますが、こぼれ球をことごとく相手に拾われてしまい、最後は中央からフェルマーレン選手に強烈なミドルシュートをネットに突き刺されてしまいます。
このゴールのVARチェックが終了後、ゴールが認められると同時にタイムアップ。ラストプレーで同点に追いつかれるという、劇的な展開でドローとなってしまいました。
感想
残念なドローでした。
前節の名古屋戦はドローが妥当な内容でしたが、不運な失点で敗戦。
その前のダービーは厳し目のPK判定でドローに持ち込まれてしまい、なんとなく勝ち点がこぼれ落ちて行った感覚が続いていただけに、「また勝ち点がこぼれていった…」という印象を受けてしまうラストプレーでの同点ゴールでした。
とはいっても、ラストプレーだけが悪いわけではないので、結果としては受け入れるしかないですね。
惜しいといえば、ラストプレーの前の、ボールキープのところで、マイボールにできなかったところ。相手ボールにしても、ゴールキックではなくスローインにできていたら、また違った結果だったかもしれません。
ゴールキックのあとの空中戦でチアゴが競り負けた部分で勝負あったのかもしれません。
そこで気づいたのが、チア・ダン(チアゴ選手・ダンクレー選手)を狙ったセットプレーで得点を狙っていたセレッソでしたが、ことごとく相手の菊池選手に跳ね返されてたなと。
そういう意味では、アディショナルタイム直前に皇子(藤尾選手)が出てきて、個人的には喜んでしまっていましたが冷静に考えると、パワープレー対策(菊池選手対策)として歩夢(瀬古選手)を入れてもよかったのになと、試合後には思いました。
皇子出てきて喜んでしもたけど、冷静に考えたら歩夢入れて試合締めるでよかった。
— Sora (@Football_sora) May 15, 2021
尹さんの時のように、5バックで試合をクローズするとか、ロティーナさんのときのようにきっちりゲームをコントロールするとか、そういうチームではなくなったので仕方ないといえば仕方ないですね。
「皇子がゴールを決める」ということを少し期待した自分もいたので、クルピ監督もそう思ってピッチに送りこんだのかもしれません。
試合後の記者会見でのこのやり取りをみる限りは、どんな意図があったのかは不明ですが、想定外の結果にはなったのは間違いないでしょうね。
--試合の締め方について。相手が攻撃に枚数を増やしてきた中で、こちらも中盤や最終ラインに瀬古 歩夢選手を入れる選択肢もあったと思うが、3回目の交代策も含め、終盤の采配の意図は?
私もサッカーの監督という仕事をしているので、サッカーに対する考え方はいろいろな見方があることは承知です。交代に関しても、いろいろな考え方があると思います。私は、私の信念に基づいて、あのような形で交代枠を使いながら、しっかりと結果が出せると思って交代を選択しました。仮定の話として、おっしゃるような交代をしていたら、1-2で負けていたかもしれません。それは誰にも分からないですよね。
キヨ(清武選手)の悩みは、この神戸戦では少しマシになったようですし(DAZNのプレビューを聞く限り)、タツ(坂元選手)も代表に再招集されたという明るい話題もありますので、次節、広島戦は勝利してほしいものですね。
そういえば、広島戦はヤンマースタジアム長居でのラストマッチ(今後はヨドコウ桜スタジアムを使用するため)、そういう意味でも、いい結果で終わりたいものです。
がんばれ!!セレッソ大阪!!
試合データ・ハイライト
セレッソ公式ハイライト動画
セレッソ公式HP:2021 J1リーグ第14節 ヴィッセル神戸vsセレッソ大阪 2021.5.15 16時KO @ノエビアスタジアム
Jリーグ公式HP:選手コメント(フェルマーレン選手・リンコン選手/坂元選手・ダンクレー選手)
明治安田生命J1リーグ
更新日:2021年5月16日(日) 19:24
順位
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クラブ名
|
勝点
|
試合数
|
勝
|
分
|
負
|
得点
|
失点
|
得失点
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 川崎フロンターレ | 45 | 17 | 14 | 3 | 0 | 43 | 12 | 31 |
2 | 名古屋グランパス | 35 | 17 | 11 | 2 | 4 | 22 | 12 | 10 |
3 | サガン鳥栖 | 28 | 15 | 8 | 4 | 3 | 20 | 6 | 14 |
4 | 横浜F・マリノス | 27 | 13 | 8 | 3 | 2 | 28 | 13 | 15 |
5 | アビスパ福岡 | 25 | 15 | 7 | 4 | 4 | 18 | 16 | 2 |
6 | 鹿島アントラーズ | 24 | 14 | 7 | 3 | 4 | 25 | 16 | 9 |
7 | ヴィッセル神戸 | 24 | 14 | 6 | 6 | 2 | 19 | 13 | 6 |
8 | 浦和レッズ | 23 | 14 | 7 | 2 | 5 | 16 | 17 | -1 |
9 | セレッソ大阪 | 22 | 15 | 6 | 4 | 5 | 20 | 16 | 4 |
10 | サンフレッチェ広島 | 21 | 16 | 5 | 6 | 5 | 18 | 17 | 1 |
11 | FC東京 | 18 | 14 | 5 | 3 | 6 | 21 | 24 | -3 |
12 | 徳島ヴォルティス | 17 | 15 | 5 | 2 | 8 | 14 | 20 | -6 |
13 | 北海道コンサドーレ札幌 | 15 | 13 | 4 | 3 | 6 | 19 | 20 | -1 |
14 | 湘南ベルマーレ | 15 | 14 | 3 | 6 | 5 | 12 | 14 | -2 |
15 | 柏レイソル | 13 | 14 | 4 | 1 | 9 | 12 | 19 | -7 |
16 | 清水エスパルス | 12 | 14 | 2 | 6 | 6 | 11 | 19 | -8 |
17 | 大分トリニータ | 9 | 13 | 2 | 3 | 8 | 9 | 20 | -11 |
18 | ガンバ大阪 | 7 | 11 | 1 | 4 | 6 | 3 | 12 | -9 |
19 | ベガルタ仙台 | 7 | 14 | 1 | 4 | 9 | 10 | 28 | -18 |
20 | 横浜FC | 6 | 14 | 1 | 3 | 10 | 10 | 36 | -26 |
ACL出場圏 | 2降格枠 |