ルヴァン準々決勝第2戦はセレッソが大量4得点で快勝!ベスト4に進出
大阪ダービー3連戦の3戦目、ルヴァンカップ準々決勝の第2戦は、9月5日(水)の18時からパナソニックスタジアム吹田で開催されました。
3連戦の初戦、J1のリーグ戦はアウェイ吹田でウノゼロで勝利したものの、2戦目のルヴァンカップ準々決勝第1戦はホームヨドコウでは0−1で敗戦してしまったセレッソ。3戦目はルヴァンカップを勝ち抜けるためにも勝利が必要です。
ベスト4への条件は、勝利が絶対条件。1−0での勝利では、アグリゲートスコア(通算得点)で1−1と並び、アウェイゴールも1点ずつのため、延長戦での決着。
しかし、2点以上得点した勝利であれば勝ち抜けが決定。例えば2−1の場合、アグリゲートスコア(通算得点)は2−2と並びますが、アウェイゴール2点のセレッソが勝ち抜けとなります。
よって、この試合は2点以上の得点を奪っての勝利を目指す戦いとなりました。
試合の方は、前半からペースを握ったセレッソが、前半24分に寛人(山田選手)のゴールで先制。32分には寛人(山田選手)のシュートがポストに当たって跳ね返ったところにムツキ(加藤選手)が詰めて、2点目。前半のうちにセレッソが2−0とリードして、勝ち抜けの条件の2得点を達成。
あとは、勝利という結果が欲しいところでしたが、後半にも56分にナオ(藤田選手)がミドルシュートを決めて3−0。続く68分にも、相手DFからボールを奪った力(松田力選手)がセレッソ加入後初ゴールを決めて4−0。
危なげなく試合をコントロールしたセレッソが、4−0と圧勝。2試合合計のアグリゲートスコアでも4−1で快勝し、ベスト4へ駒を進めました。
本当に胸がスッキリするような気持ちのよい勝利でした。
3連戦の2戦目は敗戦となりましたが、1戦目・2戦目とも試合をコントロールできていたので、普通にやれば勝てると思ってはいました。
そして、小菊さんの指揮のもと選手たちが3戦目にもよい準備をして挑んで、きっちり勝ちきってくれたように感じます。
この躍動している選手たちの勝利する姿を生で観たいので、次の札幌2連戦(アウェイ・ホーム)もきっちり勝って欲しいですね。
スタジアム | パナソニック スタジアム 吹田 |
入場者数 | 4,869人 |
天候/気温/湿度 | 晴 / 27.1℃ / 30% |
主審 | 松尾 一 |
副審 | 聳城 巧、赤阪 修 |
第4の審判員 | 野田 祐樹 |
VAR | 池内 明彦 |
AVAR | 野村 修 |
この日のルヴァンカップも、コロナ禍の中での制限がある試合運営となり、5000人での人数制限あり・アウェイ席なしという形になりました。
私は、スカパーのサッカーセットに9月から再加入したので、放送とオンデマンドとどちらでも見れるのですが、今回は放送の方で観戦をしました。
試合とは関係ないですが、スカパーさんの今回のルヴァンカップを巡る対応では、ユーザー側の反応はかなり残念なものになっているようですね。
1戦目はオンデマンドで観れなかったため、Youtubeで無料開放をして、2戦目はFOD(フジテレビ)への加入を誘導し、FODでの視聴を勧奨。
それにも関わららず、第2戦がFODでも見れない事態が発生し、Youtubeでも配信するという結果になったようです。
DAZNも参入直後は画面上でクルクルと回る待機中の画面になる場面もよく発生しましたが、割とすぐにサーバー強化の対応がされた記憶があります。
しかし、ルヴァンカップの放映権を獲得して何年も経っているスカパーの対応としては、今回の対応はやはりお粗末と言わざるを得ない状況かと思っています。
快適さを求めるユーザー側からは、月2000円弱で様々なスポーツがストレスなく見れるDAZNと、特定コンテンツのために再加入し月3000円ほど必要なスカパーで放送(配信)がライブで見れないという状況では、どちらを選ぶかというと自明な気がしますね。
外資系ではない日本国内の企業なので、頑張って欲しいとは思っていますが、イチ個人からすると、DAZNで全て見られる方がありがたいですね。
メンバー
ルヴァンカップ準々決勝 ガンバ戦のセレッソ大阪のスタメン
(写真はすべてセレッソ大阪公式より)
セレッソ大阪は第1戦目から5人のメンバーを入れ替え、DFはサイドバックにはリーグ戦レギュラーの2人のマル(丸橋選手)・陸(松田陸選手)を入れました。
そして、ボランチでは、リキ(原川力選手)に変わってナオ(藤田選手)が入り、右SHにはタツ(坂元選手)が入っています。2トップは、力(松田力選手)に変わってムツキ(加藤選手)が入っています。
第1戦でも注目していた育成出身のメンバーは、陽(喜田選手)・もっくん(中島選手)・寛人(山田選手)の3人は継続でスタメン。あとはベテランの域に入ってきたマル(丸橋選手)も育成出身でのスタメンです。
2CBはチアゴ・鳥海の2人を続いて起用しています。そして、ベンチには10年ぶりにセレッソに復帰したぬいぬい(乾貴士選手)がベンチメンバーに名を連ねています。
ガンバ大阪 | セレッソ大阪 | ||||||
スターティングメンバー | スターティングメンバー | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
GK | 1 | 東口 順昭 | GK | 21 | キム ジンヒョン | ||
DF | 17 | 奥野 耕平 | 46*’ | DF | 2 | 松田 陸 | |
26 | 柳澤 亘 | 63′ | 6 | チアゴ | |||
5 | 三浦 弦太 | 78′ | 14 | 丸橋 祐介 | 56′ | ||
13 | 菅沼 駿哉 | 24 | 鳥海 晃司 | ||||
4 | 藤春 廣輝 | MF | 5 | 藤田 直之 | |||
MF | 10 | 倉田 秋 | 17 | 坂元 達裕 | 79′ | ||
15 | 井手口 陽介 | 28 | 中島 元彦 | 66′ | |||
29 | 山本 悠樹 | 30 | 喜田 陽 | ||||
FW | 9 | レアンドロ ペレイラ | 63′ | FW | 29 | 加藤 陸次樹 | 79′ |
37 | 山見 大登 | 63′ | 34 | 山田 寛人 | 66′ | ||
控えメンバー | 控えメンバー | ||||||
GK | 25 | 石川 慧 | GK | 50 | 松井 謙弥 | ||
DF | 27 | 髙尾 瑠 | 63′ | DF | 33 | 西尾 隆矢 | 56′ |
MF | 21 | 矢島 慎也 | 78′ | MF | 23 | 乾 貴士 | 66′ |
8 | 小野瀬 康介 | 46*’ | 37 | 新井 晴樹 | 79′ | ||
FW | 18 | パトリック | 63′ | 4 | 原川 力 | ||
32 | チアゴ アウベス | FW | 20 | 大久保 嘉人 | 79′ | ||
39 | 宇佐美 貴史 | 63′ | 22 | 松田 力 | 66′ | ||
監督 | 監督 | ||||||
松波 正信 | 小菊 昭雄 |
対戦相手のお隣さんは、4−4−2で、第1戦目にゴールを決めた山見選手をスタメンに起用してきました。
どのメンバーがリーグ戦でスタメンが多いのかまでは見れていませんが、メンバーを入れ替えながら戦っているので、ベストに近い布陣かと思って見ていました。
試合展開
前半
2点以上での勝利が欲しいセレッソは、前から積極的な守備を仕掛けていきます。また、ボールを保持した場面でも、ワンタッチパスと立ち位置で相手のプレスを上手く剥がしながら、前線にボールを運んで行きます。
6分にはCK(守備)からのカウンターを発動。相手のクロスを、寛人(山田選手)が跳ね返しクリア、これをタツ(坂元選手)が更にクリアして、もっくん(中島選手)の落としたボールを、タツが右サイドに展開。
右サイドには、陽(喜田選手)が走り込んでいて、ドリブルで前に運びながら、逆サイドの左へ展開。
マル(丸橋選手)がワンタッチで中に折り返すと、ペナルティエリア手前中央のペナルティアーク付近で寛人(山田選手)がワントラップしてシュート。
右足アウトサイドでカーブをかけるシュートのつもりだったように思いますが、これはミートせず、ゴールとはなりません。
しかし、相手のセットプレーから、一気にゴールに迫りきったセレッソのカウンターに「やっぱり普通にやってたら大丈夫」という感覚になったシーンではありました。
セレッソは、ディフェンスラインからのロングパスで、相手の裏のスペースやサイドバックの裏を狙って攻撃の起点を作ることもできていました。
また、落ち着いてボールを回して、相手のプレスを剥がしながらボールを運び、攻撃が詰まったら逆サイドにボールを運び直す「リサイクル」で、ボールをキープしながら、攻撃を組み立てて行くこともできていました。
ほんの10日ほど前には、ポジショニング・共通理解が上手くできておらず、困ったらロングボールを蹴って、相手にボールを渡してしまう試合が続いていたチームと同じとは思えないほどのよい変化。
そして、この前半序盤以降は、相手を自陣に押し込む展開が続いていきます。この展開の中で効いているなと思っていたのが陽(喜田選手)ですね。
守備面では相手の攻撃の芽を摘み、攻撃ではボールを散らしたり、縦パスで攻撃のスイッチを入れたり、攻撃のこぼれ球を拾ったりという、攻守の中心的な役割を果たしていました。
15分に得たフリーキックは、もっくん(中島選手)が右足で蹴ったブレ球でゴールを狙いますが、これは相手GKがセーブ。
そして、19分のコーナーキックでは、チアゴが競ったボールがそのまま流れて、ゴール前でフリーで寛人(山田選手)がボレーを狙いますが空振り。このこぼれ球を陽(喜田選手)がミドルシュートを狙いますが、これはGKがキャッチ。
24分、セレッソに待望のゴールが生まれます。
DFラインからのビルドアップで、まず右サイドの陸(松田陸選手)にボールが渡ります。
陸は中にいる陽(喜田選手)に横パス、このボールを受けた陽(喜田選手)は矢のようなライナー性の低いパスで、マル(丸橋選手)にボールを送ります。(このパスがまず素晴らしかった!!)
マル(丸橋選手)はボールをキープしながら、再び中のスペースに入ってきた陽(喜田選手)にパス、それを受けた陽(喜田選手)は、前のスペースにいるもっくん(中島選手)にスルーパス。
このボールを受けたもっくん(中島選手)が縦にボールを運び、左サイドに居た寛人(山田選手)にパス。寛人はこれを中に折返しますが、相手DFにクリアされてしまいます。
しかし、このボールを拾った陽(喜田選手)がペナルティエリア手前からミドルシュート。DFに当たったボールが、寛人(山田選手)の足元に収まり、ワントラップして反転しながらの左足でゴールを狙う寛人(山田選手)!
ゴールポスト左に当たりますが、そのままゴールに吸い込まれてセレッソ大阪が先制します!!!
ゴールを決めてガッツポーズの寛人(山田選手)
ディフェンスのクリアボールを拾ってのミドルシュートではありましたが、自陣のディフェンスラインからの攻撃に組み立てて、シュートシーンに持ち込めたところが非常に嬉しかったです。
あと、6分のカウンター、19分のコーナーでの空振りと、何度かチャンスが回ってきていた寛人(山田選手)としては、「3度目の正直」のシュートをきっちりと決めきったという感じでしょうか。
そして、続く32分には、ディフェンスラインでのボール回しから、鳥海選手が右足で、縦方向へのロングパス。これを相手DFの前で受けた寛人(山田選手)がワントラップして、再び左足でシュート!!
このシュートは左ポストを叩きますが、跳ね返ったボールをムツキ(加藤選手)が右足でゴールに流し込み、セレッソが2−0とリード!!!
両手を広げてゴールを喜ぶムツキ!
このゴールで、アグリゲートスコアでも2−1と試合をひっくり返したセレッソ。このゴールで、90分での決着(延長なし)が確定しました。
そして、相手は勝ち抜けるためには2得点以上が必要な状況となりましたので、俄然有利となったセレッソですが、守備面でもきっちり守っていきます。
この日も左CBに入った鳥海選手・チアゴ選手を始めとした守備陣が落ち着いて相手ボールを跳ね返し、相手に付け入る隙を与えません。
そして、第1戦の前半と同様に、相手のシュートをゼロに抑える守備で、無失点のままハーフタイムを迎えます。
後半
後半に入ってもセレッソペースは変わりません。
次の1点がどちらに入るかに注目をしていましたが、次の得点もセレッソでした。
54分には、相手スローインをクリアしたボールを、ムツキ(加藤選手)がヘディングで落とし、寛人(山田選手)がボールを受けてDFを交わして、左足でシュートを放ちますが、これは押しくもクロスバーの上に外してしまいます。
このタイミングで仕留めたかったなーと思っていたのですが、すぐに3点目のチャンスは訪れました。
ナオ(藤田選手)が右サイドでボールを持って、右サイドを上がってきた陸(松田陸選手)へパス。これを縦に持ち運び、陸が中にクロスを送りますが、これは相手DFがクリア。しかし、このクリアボールがナオ(藤田選手)の前に。
思い切って右足を振り抜いたナオ(藤田選手)のミドルシュートがゴール左のサイドネットに突き刺さり、セレッソが3点のリード。
このゴールの直後に、マル(丸橋選手)に代わり、隆矢(西尾選手)が左サイドバックに入ります。そして、ナオがキャプテンマークをつけます。
隆矢の右サイドバックと、センターバックは右・左の両方を見ていましたが、左サイドバックで見たの初めてかもしれません。
いろんなポジションがこなせるのは、連戦を戦って行く中でも、非常にありがたい存在ですし、プレーの幅をどんどん広げて行ってほしいですね。
3点をリードしたセレッソは、選手を交代していきます。
もっくん(中島選手)に変わって10年ぶりにセレッソに復帰したぬいぬい(乾選手)を投入。
そして、寛人(山田選手)に代えて、力(松田力選手)を投入。
第1戦でもよい動きを見せていた力(松田力選手)が、投入後すぐにゴールを決めます。相手DFへのボールにプレスに行って奪取に成功し、奪ったボールをそのまま右足を一閃。
これがキレイに相手左ゴール隅に決まり、力(松田力選手)はセレッソ加入後の初ゴールとなりました!
このゴールで4点の大量リードを奪ったっセレッソ。試合をコントロールしたまま無失点で試合を終えれれるか、途中出場の乾選手がどこまでフィットするかに注目をして、見ていました。
その中でも、陽(喜田選手)は本当に素晴らしいプレーを見せてくれていたと思います。前回の試合後のインタビューでも、ボランチで試合に絡んでいきたいと語っていたように、今回もボランチでフル出場。
本当によいボランチに育ってくれそうなので、思いっきり期待したいと思います。
79分には、ムツキ(加藤選手)に代わって嘉人(大久保選手)、タツ(坂本選手)に代わって新井晴樹選手を投入して、フレッシュな選手も入れて試合を進めるセレッソ。
相手もパトリック選手を投入し、パワープレー的な要素を見せてきますが、これもセレッソディフェンス陣がきっちり対応して、得点を許しません。
その後も、セレッソの両サイド、乾選手・新井晴樹選手が仕掛けて相手ゴールに迫るシーンも作りますが、スコアはそのまま動かず。4−0でタイムアップ!!
アグリゲートスコアも4−1と完勝という形で、セレッソ大阪がルヴァンカップのベスト4に駒を進めました。
感想
小菊新監督に変わってからのダービー3連戦。本当にすっきりした勝利で、締めくくれてよかったです。
戦績は2勝1敗と、1つ負けてしまいましたが、3戦とも試合をコントロールしながら、選手が規律を守りながら、イキイキとしたプレーを見せて戦ってくれていたので、本当に価値ある3連戦だったと思います。
監督交代直後、私は個人的には、リーグ戦の方が大切なので、ルヴァンカップは選手の調整となってもよいと思っていました。
リーグ戦の残留争いに巻き込まれないためにも、あらためて共通理解・規律が生まれれば、ルヴァンカップの結果はついてこなくてもよいとさえ思っていました。
それが3試合終わってみれば、ルヴァンカップのベスト4への進出という結果を得ただけではなく、リーグ戦も勝ち点3を積み上げて、チームとしても闘えるチームに変貌できていると思います。
もちろん、3戦とも同じ対戦相手で、別々の戦術を仕込む必要がなかったとはいえ、ここまでチームとして変われるとも思っていませんでした。
尹さんが監督の2シーズンで堅守を整備し、ロティーナが監督の2シーズンでポジショナルプレーでのボール運び・試合のコントロールができるようになりました。
しかし、今年1年の前半でそれを全て失ってしまったかの別のチームなっていたという感覚でしたが、小菊監督含め、その他のコーチ・スタッフで、その資産(遺産)を失くさないでストックしてくれていたのでしょう。
選手も含めて共通理解を再び構築できている気がしますし、ムツキ(加藤選手)やチアゴなど、今シーズンから加入した選手たちも、同じ戦術を理解しながら戦ってくれているように思います。
これまでメンバー固定したうえに、整備できていなかった共通理解を、上手くチーム全体で再構築し、コンディションのよい選手が出場して全員で戦うチームに変わってくれると、本当に嬉しいですね。
負傷した選手もいますし、コンディションを落としている選手もいると思いますが、セレッソの戦術という1つの共通理解のもと、小菊監督の戦い方を信じて、1つ1つ勝利を積み重ねて行って欲しいですね。
あとは、復帰した乾選手のコンディションも上がってきて、ゴールを早めに決めて調子に乗ってくれたら、その波にチーム全体が乗れそうな印象を受けています。
次のリーグ戦が楽しみな日常が戻ってきたことに感謝です。引き続きサポーターは選手たちを熱く応援していきたいと思います。
がんばれ!!セレッソ大阪!!
試合データ・ハイライト
セレッソ公式ハイライト動画
Jリーグ公式ハイライト動画
セレッソ公式HP:2021 JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝 第2戦 ガンバ大阪vsセレッソ大阪(AWAY) 2021.9.5.18時KO @パナソニックスタジアム吹田
Jリーグ公式HP:監督コメント(松波正信 監督/小菊昭雄 監督)
Jリーグ公式HP:選手コメント(山本選手・高尾選手/山田寛人 選手・キム ジンヒョン選手)