連戦続きの中、攻守が噛み合わずリーグ戦初黒星。新戦力のオスマル・安藤は今後が楽しみ
2月14日(水)に開催されたACL MD4のホームでのブリーラム戦をドローで終え、中3日で迎えたアウェイでのヴィッセル神戸戦。今季のリーグ戦初勝利を目指すセレッソ大阪は、ブリーラム戦からソウザに代わってオスマルが入った以外は、同じスターティングメンバーで挑みます。
代表戦の中断期間前に勝ち点3を挙げて起きたい一戦でしたが、開始早々のチャンスや前半早い時間帯のチャンスを決めきれずにいると、攻守が噛み合わず次第に神戸にボールを握られる展開となります。そして、ミスからのカウンターから失点を許すと、リズムに乗り切れないまま後半にも追加点を許し、2点差での敗戦。
ヴィッセル神戸 | 2 | 1 | 前半 | 0 | 0 | セレッソ大阪 |
1 | 後半 | 0 | ||||
34′ 藤田 直之 83′ ルーカス ポドルスキ |
得点 |
この日スタメンのオスマルや、途中出場した安藤など、新戦力が今後に期待できる動きを見せた以外はあまり収穫のない試合となりました。
リーグ開幕から4試合で未だ勝利のないセレッソ大阪は、順位でも15位となり、中断期間明けの立て直しに期待ですね。
試合開始前のアップで選手を出迎える「We are Cerezo!」
J1第4節ヴィッセル神戸戦 #セレッソ大阪 の選手を迎えるWe are cerezo #cerezo pic.twitter.com/L5miBjCZou
— Sora (@Football_sora) 2018年3月18日
スタジアム | ノエビアスタジアム神戸 |
入場者数 | 20,108人 |
天候/気温/湿度 | 晴 / 17.8℃ / 51% |
主審 | 飯田 淳平 |
副審 | 今岡 洋二、武田 光晴 |
第4の審判員 | 馬場 規 |
神阪ダービーと銘打った一戦で天気も悪くなく、肌寒くもない観戦日和でしたが、20,108人の観客でした。もう少し入るかと思っていたんですけどね。
メンバー
ブリーラム戦からはソウザがベンチからも外れて、オスマルがスタメン。それ以外は同じスタメンです。
開幕3試合で2得点の曜一朗も、ケガの影響でベンチスタート。健勇とドンヒョンが2トップを組みました。
この日はアウェイのユニフォームなので、白ユニですね。
メンバー
ヴィッセル神戸 | セレッソ大阪 | ||||||
スターティングメンバー | |||||||
GK | 18 | キム スンギュ | GK | 21 | キム ジンヒョン | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
DF | 34 | 藤谷 壮 | DF | 2 | 松田 陸 | ||
5 | チョン ウヨン | 14 | 丸橋 祐介 | ||||
3 | 渡部 博文 | 22 | マテイ ヨニッチ | ||||
22 | 橋本 和 | 80′ | 23 | 山下 達也 | |||
MF | 14 | 藤田 直之 | MF | 6 | 山口 蛍 | ||
8 | 三田 啓貴 | 7 | 水沼 宏太 | 71′ | |||
10 | ルーカス ポドルスキ | 43 | オスマル | ||||
FW | 27 | 郷家 友太 | 89′ | FW | 9 | 杉本 健勇 | 79′ |
33 | 大槻 周平 | 69′ | 13 | 高木 俊幸 | 71′ | ||
21 | 田中 順也 | 18 | ヤン ドンヒョン | ||||
控えメンバー | |||||||
GK | 1 | 前川 黛也 | GK | 27 | 丹野 研太 | ||
DF | 30 | ティーラトン | DF | 5 | 田中 裕介 | ||
39 | 伊野波 雅彦 | 80′ | MF | 15 | 木本 恭生 | ||
MF | 23 | 松下 佳貴 | 89′ | 24 | 山村 和也 | 71′ | |
FW | 13 | 小川 慶治朗 | 32 | 田中 亜土夢 | |||
19 | 渡邉 千真 | 69′ | FW | 40 | 安藤 瑞季 | 71′ | |
9 | ハーフナー マイク | 8 | 柿谷 曜一朗 | 79′ | |||
監督 | |||||||
吉田 孝行 | 尹 晶煥 |
ノエスタの大型ディスプレイの映像(スタメン)
大型ディスプレイの映像(ベンチメンバー・監督)
試合展開
試合開始前の円陣後のハイタッチ
前半
開始早々にセレッソに決定的なチャンス。
右サイドで宏太・陸とつなぎ、陸がペナルティエリア右のスペースにスルーパス。これを走りこんで受けた健勇が、ゴール前にグラウンダーで速いボールで折り返し、飛び込んだドンヒョンは一歩出遅れており、ボールに触ることができません。
スルーパスが出た時点で、ドンヒョンの動き出しができていればゴールに結びついたようなビッグチャンスでしたので、少し残念な滑り出しとなりました。
その後も4分に、宏太がセンターサークルでボールを奪い、相手GKの位置を見て超ロングシュート。
そして、11分には前からのプレスで、蛍が相手ボールを奪うと、健勇に縦パス。これを1トラップで振り向いた健勇が強烈なミドルシュートを放ちますが、これも枠を捉えることができません。
続く13分にも好機。ジンヒョンのキックからディフェンスラインの背後に走りこんだ宏太が、中へ速いクロス。ニアでトシ(高木選手)が合わせますが、シュートはミートせず得点には至りません。
前半開始早々のチャンスを逃したセレッソは、連戦の疲れからか、運動量も少なめで守備面でもなかなか嵌めることができず、攻守が噛み合わないシーンが増えてきます。
この日スタメンでのオスマル。
オスマルは、スピードは感じませんが、広い視野と的確なポジショニングで守備面の貢献だけではなく、攻撃面でも判断が早くボールを散らしたり繋ぐことができるボランチとして機能しそうな印象を受けました。
この日もキャプテンとして攻守に貢献していた蛍。オスマルとのコンビもまずまずでよかったと思います。
周囲への指示を出す蛍。キャプテンとしてチームを牽引して欲しいですね。
そして、34分。相手に先制を許してしまいます。
相手陣内でのトラップが大きくなり、ボールを奪われて右サイドのディフェンスラインの裏にボールを出されると、ペナルティーエリア横まで持ち込まれ、中にクロス。
このクロスはやまし(山下選手)がヘディングでクリアしますが、少しクリアが中途半端になり、相手選手の前にこぼれます。これをダイレクトで相手<MFが右足を振りぬくと、コースがよくゴール右隅に吸い込まれてしまい、神戸に先制を許します。
38分には、蛍からのクサビの速いパスが前線に入ると、健勇がスルーし、ドンヒョンが裏に走りこんでいた宏太にスルーパス。相手GKと1対1のチャンスかと思いましたが、残念ながらオフサイド。
42分には、中盤でのボールかっとから、右サイドの宏太にボールが出て、カウンターを仕掛けられるシーンが生まれますが、なぜか自重して遅攻を選択してしまいチャンスを作りきれません。
思うように攻撃もできず、守備面でもなかなかスイッチが入れられず、ボールを奪うことができずに、前半はこのまま終了。0-1とリードされたまま後半に入ります。
後半
後半に入ると、セレッソが攻撃を仕掛けていきます。蛍とオスマルが素早くサイドへ散らすことで、左右からのクロスでゴールを狙っていきます。
55分には、オスマルからのパスを受けたマルが、相手DFをキレイにかわしてクロス。このクロスは相手DFにクリアされますが、セカンドボールを蛍がダイレクトでシュート。これは相手にブロックされてしまいます。
56分にも、左サイドからのトシのクロスに、中で健勇が左足でのボレーシュート。これはジャストミートせず、ゴールを奪えません。
66分には、蛍・マル・健勇と絡んだ左サイドの崩しから、蛍が縦にスルーパスを出しますが、健勇とタイミングがあわず、チャンスを活かせません。
セットプレーのシーン。ヨニッチ・健勇・オスマルの長身は武器になると思います。
この日の入場者数は20,108人。もう少し入ってほしい気がします。
右サイドでのセットプレーのシーン。マルと宏太が蹴る前に会話。
そして、得点を奪えないセレッソは、71分に2枚替え。
両サイドのトシ・宏太を下げて、やまむー・安藤をピッチへ送ります。
この交代で、やまむーをディフェンスラインの右に入れての3バック。安藤をMF(トップ下?)に入れた、3-4-1-2のフォーメーションに変更します。
しかし、この交代は功を奏しません。5バック気味になると同時に、MFの3枚(蛍・オスマル・安藤)のポジショニングもバラバラで、攻撃は噛み合わず、プレスもはまらず、神戸に主導権を完全に渡してしまう展開に…。
79分に追加の交代カードで曜一朗をピッチに送りますが、交代は健勇。代表戦に行く健勇の疲れを考慮してのものとは思いますが、ドンヒョンと曜一朗の2トップに変更になります。
この交代もすぐには機能せず、攻めあぐねていると、83分には相手に追加点を与えてしまいます。サイドの裏で起点を作られると、中に持ち込まれてのシュートで、2点差になり苦しい展開に。
その後、安藤と曜一朗のコンビで崩すシーンや、安藤の個人技で突破するシーンなども作りますが、無得点のままゲーム終了。
昨シーズン、4戦4勝と相性のよかった神戸相手に完敗という結果となりました。
感想など
残念な敗戦となってしまいました。
ACLも並行で戦っていることから、3連戦・4連戦となっているメンバーもいて、怪我人もいて、新戦力がまだなじみ切っていない中でも、今後も見据えながらも試合を戦っていく必要があるシーズン序盤。ACLのMD2(広州恒大戦)からの公式戦7連戦(ACL:3試合、リーグ戦:4試合)を、5分2敗と1勝もできずに終えてしまいました。
ここで、代表戦のマッチデーウィークでJ1リーグ戦は中断期間に入りますので、リフレッシュをしながら(休養もしながら)、課題に対しても立て直していくしかないですね。
中断期間明けには、怪我人で戻ってくるメンバーもいるでしょうから、次節の3月31日のホームでのベルマーレ戦に向けて、切り替えて、まずは今季初勝利を目指して欲しいものです。
そして、新戦力ですが、ドンヒョンはまだ周りとあっていない部分は多いと思います。ポストプレーを期待している部分もあるのでしょうが、こればかりは合わせていくしかないので、Kリーグで得点を量産していた実力が本物かどうかの見極めは、もう少しかかるのでしょうか。
オスマルは、一瞬のスピード・スプリントというものはありませんが、豊富な運動量と適切なポジショニングと素早い判断でのパスなど、なかなか期待できるものがありました。左利きのボランチとして活躍するかもしれません。もしくは、アンカーにして、蛍とソウザをインサイドハーフに使うのもありかもしれませんが、そうするとドンヒョンは弾き出されてしまうかもしれませんね。いずれにせよ、フィットしてきたら戦力になりそうという実感はあります。
あとは、安藤ですね。嘉人感満載の安藤ですが、テクニックもフィジカルもあって、得点も期待できそうな動きをしていました。短い時間での出場でしたが、これからも期待できるのではないでしょうか。
何はともあれ、まずは1勝ですね。
この中断期間を利用してリフレッシュして、しっかり立て直してほしいと思います。
がんばれ!セレッソ大阪!!!
試合詳細はコチラ
◇セレッソ公式のハイライト動画◇
◇Jリーグ公式のハイライト動画◇
2018明治安田生命J1リーグ 第4節 ヴィッセル神戸 vs セレッソ大阪(オフィシャルHP)
2018明治安田生命J1リーグ 第4節 神戸vsC大阪(まいど!セレッソ)
J1 第4節 神戸戦|試合後の尹晶煥監督(セレッソ)記者会見コメント
明治安田生命J1リーグ
更新日:2018年3月18日(日) 21:51
順位
|
クラブ名
|
勝点
|
試合数
|
勝
|
分
|
負
|
得点
|
失点
|
得失点
|
1 | 川崎フロンターレ | 10 | 4 | 3 | 1 | 0 | 7 | 1 | 6 |
2 | サンフレッチェ広島 | 10 | 4 | 3 | 1 | 0 | 4 | 1 | 3 |
3 | 清水エスパルス | 8 | 4 | 2 | 2 | 0 | 8 | 4 | 4 |
4 | ベガルタ仙台 | 8 | 4 | 2 | 2 | 0 | 4 | 2 | 2 |
5 | 名古屋グランパス | 7 | 4 | 2 | 1 | 1 | 4 | 3 | 1 |
6 | 鹿島アントラーズ | 7 | 4 | 2 | 1 | 1 | 2 | 1 | 1 |
7 | 柏レイソル | 5 | 4 | 1 | 2 | 1 | 5 | 4 | 1 |
8 | ヴィッセル神戸 | 5 | 4 | 1 | 2 | 1 | 6 | 6 | 0 |
9 | サガン鳥栖 | 5 | 4 | 1 | 2 | 1 | 5 | 5 | 0 |
10 | 湘南ベルマーレ | 5 | 4 | 1 | 2 | 1 | 3 | 3 | 0 |
11 | 北海道コンサドーレ札幌 | 4 | 4 | 1 | 1 | 2 | 6 | 8 | -2 |
12 | 横浜F・マリノス | 4 | 4 | 1 | 1 | 2 | 3 | 5 | -2 |
13 | FC東京 | 4 | 4 | 1 | 1 | 2 | 2 | 4 | -2 |
13 | ジュビロ磐田 | 4 | 4 | 1 | 1 | 2 | 2 | 4 | -2 |
15 | セレッソ大阪 | 3 | 4 | 0 | 3 | 1 | 5 | 7 | -2 |
16 | V・ファーレン長崎 | 2 | 4 | 0 | 2 | 2 | 5 | 7 | -2 |
17 | 浦和レッズ | 2 | 4 | 0 | 2 | 2 | 3 | 5 | -2 |
18 | ガンバ大阪 | 1 | 4 | 0 | 1 | 3 | 4 | 8 | -4 |
4試合終了時点で15位のセレッソ。まずは1勝ですね。