FUJI XEROX SUPER CUP 2018、天皇杯優勝のセレッソ大阪が勝利して2018年シーズン最初のタイトル を獲得
2018年シーズンの到来を告げるXEROX SUPER CUP(ゼロックス・スーパーカップ)、2017年J1リーグのチャンピオン川崎フロンターレと、天皇杯チャンピオンのセレッソ大阪が対戦しました。
この大会の試合方式<試合方式および勝敗の決定>は、
- 90分間(前後半各45分)の試合を行い、勝敗が決しない場合はPK方式(ABBA方式)によって決定
- 選手交代人数5名
各チーム交代数3回まで(ハーフタイム除く)
でPKは新方式、交代が5人までという、リーグ戦・カップ戦では実施していない方式が注目されました。
結果は、前半からセレッソ大阪ペースで進み、前線からのプレッシングとボールを奪ってからの効果的な攻撃で川崎フロンターレを圧倒し、26分に蛍(山口選手)のゴールで先制すると、後半開始早々の48分にキヨ(清武選手)、78分には交代出場の高木選手のゴール
不用意に与えたPKとミスからの失点で1点差の勝利となりましたが、得点差以上に内容でも上回り、前年度のJ1リーグ王者を危なげなく退け、今シーズン最初の公式戦で、セレッソ大阪がXEROX SUPER CUPを制しました
2018年の公式戦(天皇杯・ゼロックススーパーカップ)を2勝とし、2018年シーズンのいいスタートを切ることができました。
この試合の後は、中3日で、14日のアウェイ済州(チェジュ)でACL(アジア・チャンピオンズリーグ)グループリーグの第1戦が始まりますので、11日には韓国に向けて移動したセレッソ大阪。今年もいいシーズンを過ごせるといいなと思います。
試合開始まで
ゼロックス・スーパーカップは、埼玉スタジアムで開催されました。
スタジアム手前のゲートは、もちろんこの試合向けの仕様になっています(写真は公式より)
スタジアム | 埼玉スタジアム2002 |
入場者数 | 41,803人 |
天候/気温/湿度 | 晴 / 11.5℃ / 37% |
主審 | 福島 孝一郎 |
副審 | 平間 亮、木川田 博信 |
第4の審判員 | 池内 明彦 |
観客は41,803人を集め、セレッソ大阪はアウェイ側(ビジター側)に陣取ります、
ゴール裏はルヴァンカップ・天皇杯よりは少なめの観客になっていますが、熱いサポーターが埼玉に駆けつけています(試合は公式より)
私も現地に行きたかったのですが、今回は大阪でテレビでの観戦となりました。
メンバー
スーパーカップの川崎戦のスタメン
この日のスタメンは、ソウザがコンディション不良でベンチからも外れている以外は、昨シーズンのメンバーと同じ。
キーパーはジンヒョン。両SBは陸とマル、CBはヨニッチと山ちゃん、ボランチは蛍とやまむー、右SHが宏太、左SHがキヨ、2トップが曜一朗と健勇のメンバーで、4-4-2のフォーメーションでスーパーカップに挑みました。
メンバー
川崎フロンターレ | セレッソ大阪 | ||||||
スターティングメンバー | |||||||
GK | 1 | チョン ソンリョン | GK | 21 | キム ジンヒョン | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
DF | 6 | 田坂 祐介 | 52′ | DF | 2 | 松田 陸 | |
3 | 奈良 竜樹 | 14 | 丸橋 祐介 | 81′ | |||
5 | 谷口 彰悟 | 22 | マテイ ヨニッチ | ||||
7 | 車屋 紳太郎 | 23 | 山下 達也 | ||||
MF | 21 | エドゥアルド ネット | MF | 6 | 山口 蛍 | ||
19 | 森谷 賢太郎 | 46*’ | 7 | 水沼 宏太 | 64′ | ||
14 | 中村 憲剛 | 46*’ | 10 | 清武 弘嗣 | 64′ | ||
41 | 家長 昭博 | 79′ | 24 | 山村 和也 | |||
8 | 阿部 浩之 | 71′ | FW | 8 | 柿谷 曜一朗 | 46*’ | |
FW | 11 | 小林 悠 | 9 | 杉本 健勇 | 81′ | ||
控えメンバー | |||||||
GK | 30 | 新井 章太 | GK | 27 | 丹野 研太 | ||
DF | 2 | 登里 享平 | DF | 5 | 田中 裕介 | 81′ | |
MF | 10 | 大島 僚太 | 46*’ | MF | 17 | 福満 隆貴 | 64′ |
16 | 長谷川 竜也 | 71′ | 26 | 秋山 大地 | 81′ | ||
25 | 守田 英正 | 52′ | FW | 13 | 高木 俊幸 | 64′ | |
FW | 20 | 知念 慶 | 79′ | 18 | ヤン ドンヒョン | 46*’ | |
4 | 大久保 嘉人 | 46*’ | |||||
監督 | |||||||
鬼木 達 | 尹 晶煥 |
この日のベンチには、新加入の高木俊幸選手と、ヤン ドンヒョン選手が入っています。そして、メンバー発表時は木本選手も入っていましたが、急遽体調不良でベンチから外れました。
なお、急遽ベンチ外となった木本選手ですが、ACL第1戦に向けた2月11日の移動には帯同しているようなので、よかったです。
試合展開
前半
前半は立ち上がりからセレッソペースで始まります。
開始1分にこの試合のファーストシュートを健勇が放つと、立て続けにチャンスを作っていきます。
2分には、右サイドの宏太からの浮き球のクロスを、曜一朗が左足でボレー。これは上手くミートできませんでしたが、得点の匂いを感じさせるものでした。
そして、5分にはペナルティエリア左で健勇が受けて、ヒールで流したところに走りこんだマルがフリーで中に折り返しますが、宏太には通らず、相手DFにクリアされます。
7分にも、左サイドの展開から、マルが中にクロスを送ると、ニアにやまむー、中央に曜一朗が走りこみ、触ればゴールというような展開に。
このボールは相手GKのチョン ソンリョンがパンチングでかろうじてクリアしますが、直後に曜一朗と交錯して額にケガしてしまい、治療のため試合が中断するシーンとなりました。(大きなケガにならずによかったです)
このシーンまで、ほぼ一環してセレッソペース。前からの整備されたプレスでの守備と、奪ってからテンポよくパスをつないで、早くゴールに迫るという展開で、川崎にチャンスらしいチャンスを作らせませんでした。
19分にも、左サイドのマルのスローインから、健勇がペナルティエリア左でヒールで落として、曜一朗がシュートというシーンを作り、セレッソがいつ得点を取るかという展開になっていきます。
そして、26分に待望の先制点が生まれます。
左サイドから右サイドにボールを展開したあと、宏太とやまむーがパス交換をして、やまむーが右サイドのコーナー付近から、グラウンダーのクロスを中に送ります。
このボールを健勇が受けて相手を引きつけて後ろに落とします。それを後ろから走りこんだ蛍が右足でゴール右隅に叩き込み、セレッソ大阪が先制!!!
その後もセレッソペースは変わらず、39分には蛍からのパスを受けた曜一朗がペナルティエリア左からゴールを狙いますが、惜しくもサイドネット。
セレッソが1-0とリードして後半に。
後半
後半開始時点から、曜一朗と交代したヤン ドンヒョンがトップに入り、健勇と2トップを組みます。
そして、そのヤン ドンヒョンも絡んだ形から、セレッソの追加点が生まれます。
後半開始早々の48分、ジンヒョンのゴールキックを、ドンヒョンが競ったあと、健勇が相手DFに競り勝ち、左に落とします。
このボールを頭で相手より先にさわったキヨが、相手DFをかわしてゴール前に持ち込み、相手GKと1対1に。そして冷静にゴール左にシュートを決めて、セレッソ大阪が2-0とリードを広げます。
その直後の51分、自陣ペナルティエリア内右での空中戦で、後ろから競りにいったドンヒョンが相手選手を倒してしまい、不用意な形でPKを与えてしまいます。これを相手FW小林選手が決めて2-1と1点差に。
しかし、セレッソは崩れません。56分には相手陣右でFKを得ると、このFKでマルが上げたクロスを中でヨニッチが頭であわせてゴールネットを揺らします。これは惜しくもオフサイドで得点となりませんが、川崎の攻撃をきっちり守備で抑えながら、攻撃面でもコンビネーションで攻めていくシーンを多く作ります。
62分には珍しいシーンが生まれます。
相手陣ペナルティエリア左でボールを受けたキヨが、後ろから追い越してくる健勇に向けてスルーパスを出したところ、なんと!まさか!健勇がキヨに激突!w
両選手ピッチに倒れてうずくまる展開でヒヤリとします。健勇は起き上がりますが、キヨは大事を取って高木選手と交代。そして、同じタイミングで宏太と隆貴(福満選手)も交代します。負傷しなくてよかったです。ヒヤッとしました。
そして、この交代した高木選手と、後半開始から出ていたドンヒョンが、セレッソの新しいオプションとなりそうです。
78分には、蛍からの縦パスを受けたドンヒョンがペナルティエリア手前中央で前を向き、絶妙なスルーパスを左から走りこんできた高木選手に送ります。このスルーパスをワンタッチでゴールに流し込んだ高木選手が、移籍後初ゴール
後半アディショナルタイムには、相手FWからボールを奪ったやまむーが、不用意なパスでミスして相手にボールを渡してしまい、そこからゴールを決められてしまい、終了間際に1点差に追いつかれてしまいますが、試合はこのまま3-2で終了。
セレッソ大阪が2018年シーズン最初の公式戦のFUJI XEROX SUPER CUPに勝利してチャンピオンとなりました。
感想など
天皇杯決勝からの短いオフを経て、新しいメンバーも入った今シーズン。どんなチームを作るのか楽しみにしていましたが、更に守備にも磨きがかかり、攻撃も整備されてきて、選手層にも厚みが出た気がします。
今年も尹晶煥監督(尹さん)の手腕に大いに期待したいと思います。
川崎フロンターレもACLを控えているので、あと3日ほどでACLの第1戦(MD1)ですが、まだコンディションは上がってきていないように見えました。
しかし、昨年度のJリーグチャンピオン相手に内容は完勝といえるほど、圧倒しましたので、本当に強い!と思いました。
ボールポゼッションは、それほど高くはなかったですが、ボールをつないで攻める形も見せましたし、見ていて楽しいサッカーが展開されていて本当に面白かったです。
FUJI XEROX SUPER CUPを受け取るキャプテンの蛍(公式より)
めっちゃ嬉しそうな表情の育成育ちの4人組(健勇・曜一朗・蛍・マル:Jリーグ公式より)
そして、新戦力が結果を出したのもよかったと思います。
高木選手はスピードも魅力的ですし、ゴールという結果を出せましたので、本当によかったです。下は、ゴール裏サポーター前でカップを掲げる高木選手。
そして、ドンヒョンも、惜しいシュートが2本ほどあり、高木に出したスルーパスも見事でしたし、ポストプレーや起点となってパスを捌くプレーもできていましたから、チーム・Jリーグのサッカーに馴染んできたら脅威になると思います。
PKを与えたシーンは韓国ではファウルではなかったのかもしれませんが、その後もいいプレーを見せていたので、健勇とドンヒョンの2トップも相手の脅威になる気がしています。早く初ゴールを挙げて活躍して欲しいと思います。
今年のセレッソも強いと思います。でも、驕らず謙虚に1戦1戦を大事に戦って欲しいなと思っています
そんなこんなで、今シーズンもセレッソ大阪を楽しく応援していきます。
がんばれ!セレッソ大阪!!
試合詳細はコチラ
FUJI XEROX SUPER CUP 2018(オフィシャル)
FUJI XEROX SUPER CUP 川崎FvsC大阪(まいど!セレッソ)
FUJI XEROX SUPER CUP 2018|試合後の尹晶煥監督(セレッソ)記者会見コメント
FUJI XEROX SUPER CUP 2018|試合後のセレッソ選手コメント
★蛍のインタビュー(Jリーグ公式)★
🎤「勝負強さというものが、ちょっと出てきているかもしれない。」
🏆FUJI XEROX SUPER CUP 2018
🎦 インタビュー動画
⚽️ #山口蛍 選手(#セレッソ大阪)@crz_official #Jリーグその他の動画はこちら👇https://t.co/DnlKbUIXC0 pic.twitter.com/vpEvqhh5Be
— Jリーグ (@J_League) 2018年2月10日
★健勇のインタビュー(Jリーグ公式)★
🎤「清武選手を周ったと思ったが、、、」
🏆FUJI XEROX SUPER CUP 2018
🎦 インタビュー動画
⚽️ #杉本健勇 選手(#セレッソ大阪)@crz_official #Jリーグその他の動画はこちら👇https://t.co/DnlKbUIXC0 pic.twitter.com/yF4UTTjBXj
— Jリーグ (@J_League) 2018年2月10日
No1 CHALLENGE(セレッソ大阪編)
XEROX SUPER CUPの前に川崎フロンターレとセレッソ大阪の選手が「No1 CHALLENGE」という技を見せ合う企画がありましたので、セレッソ大阪の分だけまとめてみました。
「HIGH SPEED DOUBLE VOLLEY」
宏太と蛍の連続ボレーシュート。これ、めっちゃカッコいいです
「HIT TARGETS VARIOUS BALLS」
キヨがいろんなボール3つで、ゴールのバーに当てるスーパープレー。さすがの技術力。
「3 BALLS LIFTING IN 10 COUNTS」
やまむーと、高木くんがボール3つを同時に使って、2人でリフティングを10回連続で続けます。これもスゴイです。