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森島社長就任・モリシ社長にお願いしたい5つのこと(長文)

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森島社長就任とシーズン終盤のゴタゴタを踏まえて、個人的にお願いしたいことを書いてみる

2018年12月21日(金)に「ミスター・セレッソ」「モリシ」と呼ばれサポーターからも愛され続けるモリシ(森島寛晃さん)が、セレッソ大阪の代表取締役社長に就任しました。

これからは、モリシがセレッソ大阪というクラブの社長であり、経営者・責任者として、このクラブの将来を任されたという言い方もできると思います。

モリシのコメント(公式HPより)

「日頃より、セレッソ大阪をご支援、ご声援いただき、誠にありがとうございます。この度、株式会社セレッソ大阪代表取締役に就任することとなりました。セレッソ大阪を愛する全ての皆さまに、誇りに思ってもらえるクラブにするため、誠心誠意、全力で日々業務に取り組む所存です。サポーター・スポンサー・地域・チーム・フロントスタッフが一丸となり、ユニフォームに新たな星を付け加えたいと思います。
ぜひ、スタジアムで一緒に闘ってください」

このコメントにもある「誇りに思える」「一丸」という言葉を読んで、あらためて個人的に思うことを書いてみます。

クラブに関わる全ての人を応援したい・愛するセレッソ大阪というクラブを「誇りに思いたい」と思っているので、特定個人だけを批判するようなことは書くつもりはありません。

なので、選手個人に対しては今後の成功・成長を、フロントスタッフには「クラブが今後も成長し続け、タイトルを獲るための経営・運営」を願って、書いてみたいと思います。

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モリシ社長就任おめでとうございます

(写真は公式より)

この言葉が正しいのかはわからないのですが、会社組織の社長(トップ)に就任ということなので、やはり「おめでとうございます」という言葉が相応しいと思います。

ただ、そのあとに続く言葉としては「この大変な状況で引き受けてくれてありがとう」という感謝と「いろんな責任を背負わされて大丈夫だろうか」という心配な想いの両方があります。

セレッソのレジェンドであるモリシが社長になったからには、長期で一貫した方針のもと経営して欲しいと思いますので、いろいろな不安もありますが、今後も応援をしていきたいと思います。

主力3人が移籍する非常事態

上に書いた大変な状況とは、やはり、健勇・やまむー・蛍の主力3選手がセレッソの慰留にも関わらず、完全移籍で日本国内の他クラブに移籍する状況になったことが真っ先に挙げられるでしょう。

2017年は、クラブ念願の初タイトルのルヴァンカップを獲得。リーグ戦は3位に躍進し、天皇杯も獲得してシーズン2冠を達成するとともに、ACLは本戦からの出場権を獲得してシーズンを締めくくりました。

今シーズンは短いオフ・過密日程・ケガ人に苦しみ、タイトルは1つも獲れませんでしたが、リーグ戦はACL出場圏内争いに終盤まで絡みつづけ、最終的には7位でフィニッシュ。カップ戦は、ACLはグループリーグで敗退、ルヴァンカップも準々決勝で敗退、天皇杯も4回戦で敗退とタイトル争いに絡むことはできませんでした。

しかし、躍進の翌年はJ2降格という憂き目を何度も経験しているセレッソ大阪としては、7位というフィニッシュはこれまでと比較するとまずまずの成績で決して悪い成績ではないと思います。そして、夏に起きた移籍報道後の騒動や大阪ダービー後の退任報道以降にチームの一体感が失われつつある状態で、何とか勝ち点を積み上げての7位フィニッシュ。

例え、尹監督とは任期満了で契約更新しないと10月の段階でフロント側が判断していたとしても、最後まで一体感を失わせないようなチームとしての運営・支えをフロント側がしていれば、もっと上の順位でフィニッシュできたと個人的には思っています。(ACL出場権の獲得もできた可能性も高いと思っています)

そして、ホーム最終戦の惨敗で見せた蛍の涙。リーグ最終戦では尹セレッソのサッカーを体現して一体感あふれるメンバーでの快勝。チーム内部の状況が透けて見え、各選手のコメントからも同じ方向を向けていなかったことへの歯痒さ・もどかしさが滲み出ていたシーズン終盤でした。フロント側が上手く対処して事態を収拾できていれば、このような非常事態ではなく、違った状況になっていたような気がしてなりません。

とはいえ、仮にチームがよい成績で優勝していたとしても、主力の3選手は移籍を選択していたかもしれませんので、終盤に感じたチーム状態だけが原因で移籍云々という話も現実的な話ではないと思っています。

ただ、漏れ聞こえてくる情報だけが全てではないとわかっているのですが、日本代表クラスの育成出身の2選手(蛍・健勇)が、クラブの慰留もかなわず、国内の他クラブに移籍する事態になってしまったことは、育成型選手のチーム編成を目指しているセレッソ大阪としては、やはり異常な事態だと思います。

モリシ社長にお願いしたいこと

このような状況で社長を引き受けて、「一丸」「新しい星をつける」いう言葉を所信表明で使ってくれたモリシ社長には、以下の5つをお願いしたいと思っています。(勝手に思ってるだけで、直接言うことはできないですし、一サポーターの願望でしかありませんがw)

上にも書きましたが、モリシ社長は、これまでの2~3年で変わる腰掛け社長(出向で来ている社長)ではないので、長期的な視点に立ってクラブ経営を継続し、強いセレッソ大阪というチームを作っていけるのではないかと思います。そのためには、周囲全てに対して優しく・甘い顔をするのではなく、時には厳しく接することも必要だと思っています。いつまでも「腰の低い森島さん」のままではなく、社長として変える必要がある部分は変えてほしいと思います。そのための5つのお願い(願望)でもあります。

  1. セレッソ・アイデンティティの再確認
  2. 規律重視のチーム運営
  3. 情報管理の徹底
  4. 戦略的な編成
  5. 契約マネジメントの再確認

それぞれについては、後述します。

お願いしたい5つのこと

2019年シーズンも尹体制が続くのではと個人的には思っていましたが、クラブが選択した道は違いました。ここ2年で積み上げてきたものを一旦リセットして、あらためて別のやり方でやり直すという選択になりました。そのタイミングで、モリシに社長が託されました。

これまでクラブが歩んできた道、これから進むべき道を、今シーズンの終盤のバラバラ感も含めて、あらためてクラブとして、モリシ社長として、立ち止まって考えてみて欲しいと思います。

セレッソ・アイデンティティの再確認

クラブの哲学は、どういうサッカーをして、どういう選手を育てて、どういう経営をするのかの全てになると思いますが、哲学の方ではなく、クラブの公式HPにも時々記載されている表現の「セレッソ・アイデンティティ」の再確認をしてみてはどうかと思います。

セレッソ大阪は、育成のセレッソと呼ばれていて、育成を重視しているクラブだと思います。

そして「ユース出身」・「高卒・大卒の新人」を合わせた「育成型選手」という自チームで育成した選手がトップチームに占める割合を高めることを目指したいと考えているようです。

今シーズンが始まる前の強化方針では、ゆくゆくは「育成型選手によるトップチームの構成」を現在45%の比率から70%に上げたいと指針が出されていました。

2018年サポータズコンベンションでの強化方針説明(PDF)

ここで大事なことは、私なりの解釈では2つ

  • 決して数字は目標ではなく、チームで育成した選手の比率を高めるための評価指標であること(チーム哲学を理解している選手を多くする
  • 育成型選手という定義は、高卒・大卒新人も含めた選手であり、ユース出身の選手だけを特別視するものではないこと

だと思います。

これまで、トップチームの好不調の波に育成の予算が左右されないための仕組みとしてのハナサカクラブでの育成が考えられ、チームがJ2に降格したときも変わらず育成に力を注いでくることができました。

そして、徐々にプロになる選手が増え、2017年シーズンには中心選手に育成出身の選手もいる形で2冠も達成しました。今シーズンの始めには「セレッソの黄金期が来るかも」と期待が膨らんだシーズンの終わりに、日本代表にも選出されるほど成長した育成出身の2人の中心選手がチームから完全移籍するという事態になりました。

これからも育成型クラブを志向していくのか、どうなのか、あらためて考える時なのかもしれません。(経営の観点でも必要なことだと思います)

規律重視とは

育成型選手を増やすことは、継続していけばよいと個人的には思っています。ただ、上にも書いたように、育成型選手という定義は、高卒・大卒新人も含めた選手であり、ユース出身の選手だけを指してはいません。

事実、U-23チームが戦ったJ3は3年目のシーズンをよい成績で終え、他チームにレンタル移籍する選手や、J2などの上位カテゴリーに完全移籍する選手も出てきていますので、U-23チームも活用した育成を継続はしていくのがよいと思っています。

育成型選手を増やすことは、トップチームの中心が「ユース出身の選手でなければならない」ということではありませんし、特定の選手だけを特別待遇することでもありません。

そのため、チームの中心は外国籍選手でも・育成型選手以外でも全く構わないと思っています。そして、今シーズンのセレッソは、キヨとソウザが中心のチームだったと個人的には思っています。

規律を逸脱した振る舞いを見せる選手や、チームの和を乱す選手には、どんなに中心選手だとしても、規律を重んじて接するフロントの姿勢も大切だと思います。

組織という形の中で、特別待遇の人がいるということが、組織面でよい方向に働くことは基本的にないと思います。デメリットが多く、チーム全体の士気や生産性に影響することは、一般社会で仕事や組織的な活動をしている人であれば、身近な事例などで納得できる方も多いのではないでしょうか。

過去セレッソでも、問題が発生した際には、中心選手に対しても厳しく接していたこともあると思うので、組織全体のことを考えた規律重視の運営をお願いしたいと思っています。

情報管理の徹底

これも、一般的には当たり前の話ではあると思うのですが、人事に関する情報・契約に関する情報があまりにもマスコミに安易に流れている気がします。(今年に限った話ではないかも…)

本来センシティブな情報が、いとも簡単に漏れているのは、クラブだけの問題ではなく、相手(代理人や相手先のクラブなど)もあると思いますが、監督人事の情報などがチーム終盤で漏れるというのは信じ難かったですね。

降格圏に沈んでいるチーム状況ならまだしも、ACL出場権争いも継続している状況でマスコミにリークされて報道されたように思います。ACLに常時出続けるチームを作りたいと望んでいるクラブが、現場の士気を下げACL出場権争いを自ら放棄してしまったかのような報道で、非常に残念でした。

誰が漏らしたのかわかりませんが、監督人事を知ってる人間は限られていると思いますので、経営層も含めて、広報活動・対策をきっちりして、規律重視の姿勢で接して欲しいと思います。

戦略的な編成

この部分は、2018年まではモリシ社長が担当していた領域(強化部門)ですが、2019年シーズンに向けたチーム編成や契約の考え方がよくわかりません。

中心選手3人の移籍が痛いのは事実だと思いますが、もともと年齢層に偏りがあったり、ポジションのバランスが悪かったりと、強化すべきポイントは、ある程度はっきりしていたように思います。

そして、育成型選手を増やしたいというクラブ側の方針と、ロティーナ監督の招聘を考えると、U-23層の選手をトップチームに絡ませていくような、そういう編成をしていくのかと個人的には思っていました。

しかし、最近聞こえてくる報道では、30代に入った即戦力選手と、外国籍の選手にオファーを出している気がします。「育成型選手の話はどこへ?」という印象がぬぐえませんし、ポジションにも偏りがあるように感じます。

2018年シーズンは、ACLを戦う中で多めに戦力を抱えていたので、ACLもない来シーズンは人数的には絞ると思っていました。そして、このタイミングで、中長期的なことも考えて、若手に経験を積極的に積ませることを狙うのかなと勝手に思っていましたが、そうではなさそうです。

若手はレンタルや完全移籍で外に出していますし、戻すと思っていた選手も別のクラブにレンタルで出したり、ポジション別のアンバランスも、年齢のアンバランスも、あまり解消されている気がしません。

戦略的に編成するという観点がここ2、3年抜け落ちている気がするので、経営目線で戦略的に運営できる体制・方針に変えて行って欲しい思います。これまでと立場が変わるので、モリシ社長の権限でできることを見直してもらえればと思ってます。

個人的には、庄司・大河・陽は来シーズン、トップチームで見たかったなと思ってます!!まあ、それぞれ成長して将来、セレッソに帰ってきてくれると思っているので、それはそれで楽しみです!

契約マネジメントの再確認

今年度のベテラン選手の契約満了のリリースや、中心選手の完全移籍報道を見ると、契約満了年の1年前・半年前に、契約延長などのアクションを取ってるのかが疑問になります。

単年契約の選手もいるとは思いますが、複数年契約の選手には、契約満了年に何もしないままフリーで完全移籍させるのではなく、契約延長オファーをシーズン中に出したりしているのだろうか?というのが、ビジネス面から見て気になります。

蛍は、移籍金を残して神戸に移籍したようですが、健勇はフリーでの移籍である可能性が高く、浦和からの移籍オファーが来てから、3人(社長・大熊さん・モリシ)で説得・慰留を夜まで実施したとの報道が出てました。

今年が契約満了年ではなく、移籍金が支払われる契約状態で、健勇が移籍したのであれば、ビジネスとして成り立ってはいると思うので、契約マネジメント面では問題がないと思います。

厳しさを求めて健勇がセレッソを飛び出していったのであれば、チームとしての緩さ・温さがあり、そこでは成長できないと判断したということなのでしょう。そして、「クラブ愛」という言葉で育成の選手は残留してくれるとでも思っていたのかというほど、契約マネジメントも緩くて・温くて・甘さがあったのかもしれません。

また、モニさん・シャケさんの満了が発表されたり、負傷以外ではほぼベンチ入りしていた「たなゆう」も契約満了になりました。契約満了は、プロである以上、ある程度仕方ないことですが、チームに貢献していたメンバーに対する契約満了は、もう少しクラブとして事前に対応してあげられることはなかったのかなと思ったりします。

今シーズン、J2に降格したレイソルは、契約マネジメントがしっかりしていて、主力選手とは複数年契約を結んでいる関係で、主力選手の流出を防げているとの情報がありました。真偽のほどはわかりませんが、主力選手が移籍するに際して、クラブ愛だけで慰留するのではなく、クラブ間交渉(移籍金交渉)がある状況にして欲しいなと思います。

まさかレイソルよりも、主力選手が草刈場のように3選手も移籍してしまうとは思いませんでした・・・。ただ、そういう事態が発生しても、ビジネス面では成り立つような経営を、育成型クラブを志向するのであれば、実現していって欲しいと思います。

最後に

ぐだぐだと書きましたが、一丸という言葉を発してくださっていたので、チーム(監督・コーチ・選手・フロントスタッフ)・サポーターが一丸となって、優勝目指してがんばっていけるようなチーム運営をお願いします!

来シーズンもセレッソ大阪を応援しますし、応援を楽しみたいと思います!!

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